写真 美容ライターの遠藤幸子です。若い頃は楽しかったメイクがいつの間にか自分に似合うメイクがわからなくなり、迷走中……。そんな40・50代の声をよく耳にします。
今回は同じ悩みを数年抱え、試行錯誤を繰り返して、やっと自分に似合う若々しいメイクを見つけた筆者がメイクで「やめたこと」を紹介します。
◆(1)二重に締め色を塗る
アイメイクでは締め色を二重に塗るのをやめました。やめた理由は、まぶたのたるみで二重の幅が日によって違う、目元のくすみと締め色が相まって老けて見えることに気がついたからです。
とはいえ、たるんだ目元は引き締める必要があります。その役割は細く目のキワにクッキリ入れたアイラインとマスカラに任せ、基本的にはアイシャドウは締め色なしでメイクをしています。
◆(2)肌の色とかけ離れた色を使う
若い頃からファッションとメイクをリンクさせるのが習慣でした。いろんな色の洋服を着るので、肌の色とかけ離れた色をメイク、特にアイシャドウで使うことがよくあったのですが、これもいつの間にか老けて見える原因になっていました。
ポイント使いするならオシャレに見えることがありますが、広範囲で塗ると肌から浮いて若作り感が出たり、顔色が悪く見えたりすることがあることに気がつきました。
そこで、透け感のある発色のもので肌が明るく見えるものは別として、肌の色とかけ離れた色をアイメイクで使うのをやめました。そうすることで、今の自分に似合う若々しいメイクができるようになったと感じています。
◆(3)淡い色のリップ
目元を強調したときに口元に淡い色のリップを塗って、引き算を心がけるのがこれまでのスタンダードでした。
けれど、肌のくすみが気になる40歳以降は血色感の足りない淡い色のリップは老けて見える原因になっていることに気がつきました。
また、淡い色のリップは顔の下半分が締まらない印象に見え、間延びしたように見えることにも気がつきました。
現在は目元とバランスを取りながらも、血色感があって顔色がパッと明るく見えるリップを塗るように。かえって若々しくイキイキと見えるようになったと感じています。
◆(4)化粧下地やファンデーのベッタリ塗り
製品によっては化粧下地やファンデーションを均一に塗ることがパッケージなどに明記されていることがあります。
ですが、顔を立体的に見せるためにも、主にカバーしたい悩みが目の下に広範囲にあることを考えてみても、化粧下地やファンデーションを均一に塗るのは老け見えの要因になると感じました。
そこで、化粧下地もファンデーションも最もカバーしたい目の下に多めにのせ、そこから外側に向かって塗り広げていくようにしました。
すると、フェイスラインに向かって徐々に薄くなることで立体感が出て、以前よりも若々しく美肌に見えるようになったと感じています。
メイクすると老けて見える要因のひとつに、首と顔とで色の差が出ることもありました。つまり、顔だけくっきり白いとオバさんっぽくなってしまうのです。
それをシェーディングで調整する方法もありますが、シェーディングの色選びに失敗すると、入れたのが丸わかりで残念な印象に見えてしまうことも。
そこで、思いついたのが、自前のシェーディング。フェイスラインに化粧下地を塗ってもファンデーションを塗らないことで首と顔とで色の差を出さずにメイクできるようになり、老けて見えるのを回避できるようになりました。
◆今の自分に似合い、輝かせてくれるメイクを
最初に覚えたメイクの方法はいつまでも染み付いていて、そこから抜け出すのは容易なことではありません。
けれど、年齢に合わせてメイクの方法をアップデートすることで、今の自分に似合い、輝かせるものに変えていくことができます。ぜひこの機会に、ご自分のメイクを見直してみてはいかがでしょうか。
<写真・文/遠藤幸子>
【遠藤幸子】
美容ライター/エイジング美容研究家 スキンケア・アンチエイジング両アドバイザーの資格を保持。Webを中心に美容に関するコラムを寄稿するほか、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インフォマーシャル、広告などにも出演。Instagram:@sachiko_en