<簡単朝ごはん>子どもの朝食の用意が面倒くさいときに使える合言葉「パチト」とは?

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2025年04月16日 10:30  ママスタセレクト

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前回からの続き。
皆さんはお子さんにどんな朝食を食べさせていますか? 「朝食は時間がないから食パンだけ」なんて日もあるのではないでしょうか。しかし栄養バランスの整った朝食を摂ることは、子どもにとってとても大事なこと。そこで『時間×食事で賢い子が育つ! 簡単・最強子育て』などの著書を持つ、管理栄養士の古谷 彰子先生に朝食で摂っておくべき栄養素や、忙しい朝でも手軽につくれる簡単朝ごはんメニューを教えてもらいました。

朝食で摂っておきたい栄養素はこの3つ!



――まず子どもの朝食ではどんな栄養素を意識したらいいでしょうか。

古谷 彰子先生(以下古谷先生):炭水化物、タンパク質、食物繊維の3つです。炭水化物はパンやご飯、麺、コーンフレーク、うどん、餅などで、タンパク質は魚、卵、納豆、肉、牛乳、チーズ、ヨーグルトなど。そして食物繊維は野菜、キノコ、海藻、果物などです。これら3つの栄養素を組み合わせた朝食を考えるといいですね。タンパク質は夜よりも朝摂るほうが筋肉を増やしてくれますし、炭水化物はエネルギー源になってくれます。朝の食物繊維も腸内環境を改善してくれたり、体内時計をリセットして朝型にするのを助けてくれたりします。

――子どもにおすすめの朝食メニューはありますか?

古谷先生:まずは今まで朝食を食べてこなかった子どもであれば、炭水化物、タンパク質、食物繊維を押さえた「パチト(パン・チーズ・トマト)」がおすすめです。食パンを焼き、ミニトマトを洗って、加工品のチーズと一緒に出すだけ。生野菜が難しかったら、野菜ジュースや海苔などもありです。またバナナとシリアルと牛乳などでもいいですよ。これらは忙しくて時間がないときの朝食メニューとしても使えます。

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また今まで朝食を少ししか口にできなかったり、完食できていなかったりしていた子どもであれば、いつもの朝ごはんにプラス一品する意識で用意してみましょう。たとえばいつもヨーグルトだけだったのなら、そこに缶詰フルーツとフルーツグラノーラをプラスしてみたり、菓子パンだけだったならそこにチーズやハム、ゆで卵、野菜スープをプラスしてみたり。それらも食べてくれたら果物をちょい足ししてみたり。多すぎると困るので、子どもが好きそうなもの、親が用意しやすいもので十分です。今まで朝食をまったく食べてこなかった子どもであれば、いきなりこうした朝食メニューを出すのではなく、まずは「パチト」から始めて徐々にステップアップしていくといいと思います。朝食を食べることが当たり前という習慣がついてくることを目指していきましょう。

菓子パンや加工品に頼ってもいいの?


――今までしっかり朝食を食べていた子どもに、さらに栄養のある朝食を食べさせたり、体内時計をリセットさせてあげたかったりする場合はどうでしょうか。

古谷先生:たとえばこれまで味噌汁と納豆ご飯だけだったら、納豆とチーズとツナと海苔を乗せたトーストにしたり、味噌汁の中の野菜を増やしたり、ひじきや切り干し大根などパウチで売っているお惣菜をプラスで出したりするのがおすすめです。またパンやご飯も大麦や雑穀のものに変えれば食物繊維量がアップします。グラノーラと牛乳だけだったなら、ヨーグルトやバナナ、冷凍フルーツなどを追加していくとタンパク質や食物繊維がプラスされます。

――先ほど菓子パンの話が出ましたが、朝食に菓子パンを食べさせると罪悪感もあります。

古谷先生:「菓子パンは悪」と思ってしまうママは多いかもしれませんが、菓子パンそのものではなく、菓子パンだけになってしまうのがよくありません。子どもが食べてくれるなら菓子パンでもいいですから、そこに栄養を補える食べ物を足してあげる意識を持てば大丈夫です。

菓子パンに限らず、加工品に罪悪感を抱くママも多いかと思います。しかし手作りだけが愛情なんてことはありません。忙しいママこそ加工品や冷凍野菜、コンビニのお惣菜などを冷蔵庫にストックしておき、それを朝食に出すことをおすすめしたいです。ママにとって手作りすることだけでなく、せっかく作った料理を子どもが食べてくれなかったことのストレスも大きいでしょう。でも6Pチーズなども包装紙のまま食卓に出せば、もし食べなかったら下げて冷蔵庫に戻すだけでいい。手作りより数百円高くなったとしても、手作りや洗い物の手間が省けるなど少しでも楽ができるものに頼ることは、特に新学期の忙しい時期には大事なこと。そこに罪悪感を持つ必要は全くないのではないでしょうか。

ママひとりが頑張りすぎなくていい!子どもにお手伝いをさせるとメリットも



――このほかにも子どもが朝食を楽しんで食べてくれるアイデアがあれば教えてください。

古谷先生:「朝食は楽しいもの」とイベント化するのも効果的だと思います。夕食で余ったおかずを使っておにぎりを握らせたり、自分でお皿に盛りつけたりと、お手伝いをさせるのがおすすめです。家族全員分の朝食を一度に用意するのであれば、パンを焼く係や野菜を水で洗う係、キッチンからテーブルに配膳する係など、係決めをしても楽しそうです。普段なかなか朝食を食べない子どもも自分で用意した朝食なら食べてくれるかもしれません。前日に「明日はこれを食べようね」と一緒に用意しておくのも、わが家ではかなり効果的でした。

そもそも朝食についても全部ママが担おうとしなくていいと思います。小学生にもなると、子どももママが忙しいことはよくわかっていますし、自分がママを助けることでママが感謝してくれることも理解できるようになります。朝食の用意を手伝ってくれたことにママが感謝すれば子どもも楽しくなりますし、食育や子どもの自発的行動につながります。そしてママ自身の自己肯定感もアップするのではないでしょうか。もちろん栄養バランスも大事ですが、親子で早寝早起きの習慣を身に着けつつ、朝食を楽しいものにしていくことが大事だと思います。

文・AKI 編集・有村実歩 イラスト・春野さくら

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