限定公開( 1 )
夜の浜辺で、異世界の生き物のようなビジュアルの危険生物を採取して飼育した動画が2023年5月、YouTubeに投稿され話題に。ねとらぼ編集部は、投稿者で生物系YouTuberの「あらかわ」さんに当時の反響や、気になる危険生物のその後について話を聞きました。
動画であらかわさんが探索したのは神奈川・湘南の夜の海。海辺を見ていくと、「カツオノエボシ」や「カツオノカンムリ」などがたくさん打ちあがっていました。お目当ての“危険生物”は、これら毒を持つクラゲを主食にしているため、発見できる可能性が高く、期待が高まります。
そしてしばらく探索すると、ついに探し求めていた「アオミノウミウシ」と出会うことができました。青くてとても美しい見た目のアオミノウミウシですが、食べたクラゲの毒を体に取り込んで自分の武器として使う習性を持つため、知識や準備もなく直接触るのはかなり危険で注意が必要です……! あらかわさんは細心の注意を払いながら回収に成功しました。
長期飼育は難しいと思われるものの、エサとなるカツオノカンムリを持ち帰れば事実上飼育できるとして、あらかわさんはそのまま自宅へ。動画終盤では見事餌付けに成功し、アオミノウミウシたちがクラゲに貼りついて食事する貴重な姿も見られ、コメント欄では「初めて見ました」「青くて綺麗で不思議な生き物だなー」「アオミノウミウシはずっと昔から育ててみたいとおもってたので羨ましい」などの声が寄せられました。
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現在動画は159万再生を突破し、7500件を超える高評価を獲得。注目を集めたアオミノウミウシはその後どうなったのか。ねとらぼ編集部があらかわさんにお話を聞きました。
――動画や記事にどのような反響が寄せられたのでしょうか
あらかわさん:「こんなカッコ良い生き物がいるんだ」という声や、「まるでファンタジーの世界の生き物みたい」といった声が多かったですね!
――その後アオミノウミウシはどうなりましたか?
あらかわさん:こちらのアオミノウミウシの長期飼育はできませんでしたが、最近従来のエサと考えられていたカツオノエボシなどの毒性クラゲ以外にも、イワシの子どもなどもエサとして捕食する(※)ことが論文で発表されたので、今年も捕獲して挑戦してみようと思います!
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※新江ノ島水族館が、東海大学生物学部生物学科と東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所との共同研究で発見。アオミノウミウシが、まるで手でキャッチするように突き出たミノでシラス等を捕える様子を確認した。また取り込んだ毒(刺胞)を防衛だけでなく捕食に使っている可能性があるとしている。国際学術誌「Ecology」に論文が掲載されたのは2025年3月。
(了)
普段は潜水して珍しい生き物を見つけたり、在来生態系への影響が大きい外来種などを捕獲したりしているあらかわさん。先日には、傷だらけのアロワナを保護した2年後の姿を公開し、元気な姿に安心する声が上がりました。
あらかわさんはYouTubeチャンネル「あらかわちゃんねる」のほか、Instagram(@arakawa455)やX(@turisaitama)でも情報を発信しています。
画像提供:YouTubeチャンネル「あらかわちゃんねる」さん
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