公正取引委員会=東京都千代田区 下請け業者が納入した金属製品などを、品質検査を行わずに不当返品していたとして、公正取引委員会は21日、下請法違反で、東証プライム上場の鉄鋼商社「佐藤商事」(東京都千代田区)に再発防止を勧告した。
公取委によると、佐藤商事は2023年2月〜昨年4月、自動車や建設機械の金属製品などの製造を委託する下請け19業者に対し、品質検査を行わず約1435万円分(製品3868点)を返品していた。
このほかに23年3月〜昨年2月、個人事業主を含む81事業者に発注時に定めた期日までに代金を支払わず、計約3270万円の遅延利息金を生じさせたとして同社を指導した。
同社は今年1月末、返品相当額などの支払いを済ませたという。同社は「再発防止に努め、法令順守を徹底していく」としている。