
「じいちゃんは何も取り柄がなくて、人のためになることってこれくらいしかなかったからやっとっただけや。君らも大きくなったら誰かのためになること見つけてするんやで」
義父さんが孫娘たちに向けて優しい顔で伝えた言葉。2人の子どもを育てるママ、honohono(@honohon74616184、以下honohono)が投稿したところ話題に。
何か人のためにという思いから100回以上(全血400ml)も献血したことある義父からの言葉に、孫娘さんは、「あ!お父さんと一緒や!お父さんもベビーカーで困ってた人手伝って階段登ったって言ってた!」とハッとした様子。そのやりとりを見ていたhonohonoさんも、「優しさってこんなふうに伝わっていくんかなぁ」としみじみしたと言います。
このエピソードに「かっこいい義父様!!」「素晴らしいお父様…取り柄がないなんてとんでもない、表彰レベルのご貢献と思います」「とても尊い」「血液だけは、お金では買えません」「素晴らしい義父様ですね…!私も出産の時に緊急で輸血をしたので献血をして下さる方に本当に感謝しています」とたくさんの称賛と感謝の声が寄せられました。
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honohonoさんに義父さんについて詳しく話をお聞きしました。
「孫たちとの注射の話がきっかけでした」
――義父さんはいつから献血を?
「大学生になってから始めたそうで、1年のうち2〜3回行っていたそうです。今は70歳を超えているので、献血は卒業しています」
――義父さんは献血するにあたり健康に気を配ったりはしていらっしゃいましたか?
「はい。野菜や魚を多く食べていました。お酒も普段は全く飲みません。とても健康的な生活を送り、病気になることもほとんどありません」
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――義父さんの献血の話を聞いてどのように感じましたか?
「孫たちと注射の話になり義父が『おじいちゃんはもっと大きな針で血を抜いたことがいっぱいあるんだよ。その血がたくさんの人の役に立つんだよ』と優しい表情で話してくれていたので、義父のすごさと、その優しさが子どもたちにも引き継がれたら良いなと感じました」
――そんな義父さんはどのような性格でしょうか?
「自分の考えをしっかり持っていて、竹を割ったようなハッキリした性格、とても明るく元気な人です。孫を楽しませるのも大好きです」
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義父さんの考えを受け、honohonoさんも年に1〜2回献血に行っていたそうですが、昨年、迷走神経反射(※1)を起こしてしまってからはできず。日本赤十字社では、献血者の健康を守り、また輸血を受ける人の安全性を高めるために、さまざまな基準(※2)を設け、体調、病歴や海外渡航歴などの条件によってできないことも。400mlの全血採血は69歳まで、年3回が限度ということも含めて、100回以上献血したことが稀有ですよね。
命を救うために大事でもあるからこそ、幅広い世代に献血という行為が浸透することが重要だと思われます。献血ルームでは、献血を促すためにさまざまなキャンペーンが行われているので、ぜひ最寄りの献血ルームに予約を。もしくは、街頭で献血バスを見かけたら利用してみてはいかがでしょうか。
(※1)長時間の立位や強いストレスなど、何らかの原因で心拍数の減少や血圧の乱高下が起きる病気
(※2)日本赤十字社・献血基準より 体重、血圧、脈拍、体温、血色素量、年間採血量などが、男女で決まっています
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・福尾 こずえ)