羽田ビル子会社、1億円所得隠し=古賀誠氏長男側へ委託費―5月上旬に調査結果公表へ

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2025年04月27日 14:31  時事通信社

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 羽田空港ターミナルビルを運営する東証プライム上場「日本空港ビルデング」(東京)の子会社が、ビル内に設置するマッサージチェア事業を巡り、業務実態のないコンサルティング会社へ委託費の支払いを続けていたとして、東京国税局から約1億円の所得隠しを指摘されていたことが27日までに、関係者への取材で分かった。

 コンサル会社の代表は古賀誠・元自民党幹事長(84)の長男(52)。国税局の指摘後もコンサル会社に1億円近くが渡った疑いがあり、空港ビル社の監査等委員会が調べている。国土交通省も報告を求めており、5月上旬にも結果が公表される見通し。

 関係者によると、空港ビル社の子会社「ビッグウイング」は2016年までの5年間、ビル内に設置するマッサージチェアの管理業務委託費として、コンサル会社に対し計約1億円を支払った。実際の業務は下請けの健康機器販売会社が請け負っていた。

 国税局はコンサル会社には業務実態がなく、委託費が経費と認められないとして、ビッグ社に対し、16年3月期までの5年間で約1億円の所得隠しを指摘。重加算税を含む法人税の追徴税額は約3000万円に上った。既に修正申告と納付は済んでいるという。

 販売会社の元幹部によると、指摘後の16年12月、空港ビル側はコンサル会社への支払いを販売会社経由に変更。支払いは20年11月まで続き、1億円近くがコンサル会社へ渡った。販売会社側は「このマージンでは採算が合わない。比率を変えてほしい」とビッグ社に要望したが、合意に至らず事業から撤退したという。

 古賀氏は1980年の衆院選に旧福岡3区で初当選。運輸相(当時)などを歴任し、2012年に政界を引退した。同氏の事務所は取材に対し、コンサル会社を長男の会社と認めた上で、「古賀誠本人は事業と一切関係ございません」とコメントした。 

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  • 「日本空港ビルデング」ビルヂング表記はまれに見かけたけどビルデング表記は初めて見たわ。
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