新幹線で“走り回る子供”に爆発寸前…「注意しない母親」に女性が言い放った“芯をつく一言”

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2025年04月27日 16:10  日刊SPA!

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 電車内のマナー違反は多くの人を不快にする。ヘタに注意をすれば、トラブルに発展することもあり、その対処はなかなか難しい。今回はそんなマナー違反を働く者を「たった一言で解決させた話」を紹介しよう。
◆出張帰りの新幹線で起きた悲劇

「私も子供がいるので、子供が騒ぐことには“耐性”があるんですが……」

 そう話してくれたのは、多田恵美さん(仮名・39歳)だ。多田さんは、大阪出張から東京に帰る新幹線の中で起きた出来事を話してくれた。

「木曜日の夜、大阪を19時過ぎの新幹線に乗りました。平日の19時過ぎだったので、乗っている大半はビジネスの方で、ビールを飲んでくつろいだり、仕事が終わらずパソコンを開いて作業したりする方が多かったです。席はほぼ満席で、私は進行方向に向かって前から3列目、2人掛け席の通路側に座っていました」

 その日、朝6時の新幹線で大阪に向かった多田さんは出張疲れもあり、京都を過ぎる頃にはすっかり寝いってしまった。だが、心地よい眠りは“小さな暴れん坊”によって妨げられることに……。

◆新幹線内ではしゃぎ回る子供

「名古屋を過ぎてしばらくしたら、3歳くらいの子供が大声を出しながら通路を走り回り、私の腕に当たって目が覚めてしまったんです。親は謝りもせず『たっくん!(編注:子供の名前・仮名) 待って待って! 走っちゃダメだよ〜』って一緒になって走っていきました」

 前述したように、多田さんにも子供が2人おり、子供の騒ぎ声などに対しては「子供だからしかたがない」と許容する気持ちはあった。だが、この日の“たっくん”の暴走は、子供に対して寛容な多田さんですら容認できないレベルだったという。

「ずっと走り回ってるだけでなく、常に大声を出して走り回るから本当に迷惑でした。母親と祖母の3人組だったのですが、2人とも注意するどころか『たっくんは本当に元気だねぇ〜』など、なぜか褒めるんです」

◆乗務員に注意されて一瞬の沈黙…

 大声で走り回る子供に対して、車内は不穏な空気が漂い始めた。

「隣や後ろの席からは舌打ちや溜め息が漏れ始め、私もウンザリ。いい加減、注意しようかと思っていたところに運良く乗務員の方が巡回に来て、『危ないですからお子様を走らせないでください』と注意したんです」

 だが、この注意が思いもよらない事態を引き起こすことになる。

◆自動ドアで遊び始める子供

 注意されたことで母親はさすがにまずいと思ったのか、子供を連れて席に戻った。しかし、車内が静寂に包まれたのはわずかな時間だった。

「その親子は進行方向に向かって一番前の三人掛けの席にいたのですが、今度は子供が自動ドアで遊び始めたんです。ジャンプしてダンッ!と音を立ててドアの前に飛び込んで……。自動ドアが開くのが面白かったようで、今度は大声で笑いながらドアを何度も開け閉めしたんです」

 この時点で車内のイライラは頂点に達していたと多田さん。だが、もちろん親は注意もせず、それどころか今度は祖母も一緒になって子供とはしゃぎ始めてしまったという。

「子供が向こう側の車両に行って、ドアが開くたびに『ばぁ〜〜!』って大声を出し始めたんです。それに対してそのコのおばあちゃんは何度も『たっくん、かわいいね〜』って。それを何度も目の前でやられて……。疲れてるし、うるさいしで頭に来て、さすがに注意しようとしたんです」

◆ある女性の一言で車内の空気が一変

 イライラが頂点に達した多田さんだが、ヘタに注意してトラブルになることも頭をよぎり、乗務員を呼びに行こうかと思ったそのとき……。

「ドアが開いて『ばぁ〜〜! たっくん、かわいいね〜』とおばあちゃんが言った瞬間、私の後ろに座っていた女性が『別にかわいくないですよ! むしろ迷惑してますから』って、けっこう大きい声で言ったんです。おばあちゃんは目が点になってましたが、私の周りはみんなクスクス笑ってましたね」

 この一言が引き金になり、その後たっくんが暴走しようとすると母親と祖母は静かにするように声を掛けたり、連結部に連れて行くようになったのだとか。

「ウチも子供がいるから、騒いでしまうことはわかります。でも、それをたしなめるから周りの人も『子供だし仕方ないよね』って感じると思うんです。でも、一緒になってはしゃいで、それも公共の場でやるのはダメでしょ」

 子供には伸び伸びとさせてあげたいという気持ちと、公共の場でのマナーは違う。しっかりとしつけをすることも、“たっくん”にとっては大切なことだったのだ。

文/谷本ススム

【谷本ススム】
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター

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