今みんなが見てるアニメはこれ! 「Amazonプライム視聴ランキング」3位は『勘違いの工房主』2位は『薬屋のひとりごと』1位は…【2025年4月版】

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2025年04月30日 16:30  Fav-Log by ITmedia

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『薬屋のひとりごと』(出典:Amazon)

 新旧問わず世界中のアニメや映画が視聴できる「Amazonプライム」。4月の視聴ランキングは『薬屋のひとりごと』をはじめ、ファンタジー色の強い作品が多数ランクインしている状況です。

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 今回は「Amazonプライム4月の視聴ランキング(日本)」の上位3作品のアニメを紹介しつつ、ランキング結果の分析を行います。気になる作品があれば、ぜひチェックしてみてください。

本記事は、Amazon.co.jpのプライムビデオ視聴ランキング(2025年4月30日14:00現在)に基づいてランキングを集計しています

●Amazonプライム4月の視聴ランキング:3位『勘違いの工房主〜英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話〜』

 戦闘スキルのない主人公が、その他のスキルで無双するドタバタファンタジー『勘違いの工房主〜英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話〜(以下、『勘違い工房主』と表記)』が3位にランクイン。原作はアルファポリスファンタジー小説大賞読者賞を受賞したライトノベルで、コミックス版も出ており、いわゆる“追放もの”として人気の作品です。

 主人公クルトはある日、自身が所属していた英雄パーティ「炎の竜牙」から「スライムも倒せないお荷物」として役立たず扱いされ、追放されてしまいます。居場所を失ったクルトですが、生きるためには仕事が必要。職業あっせん所に相談に行くも、クルトは戦闘系のスキルがすべてGランクと、驚くほど能力に恵まれていないことが判明。しかし、なんとかありついた城壁補修の仕事で、クルトは人並み外れた才能を発揮します。

 戦闘系の才能が皆無だったクルトですが、それ以外の適正はSSSランクの驚異的な実力者であり、戦闘以外の要素でクルトは大活躍していくことになります。周りはその実力に気づき始めるも、本人は無自覚。「また何かしちゃったのかな」とむしろ反省したり、卑下したりと、自己肯定感は低め。自分はダメだと思いながら実は大活躍していて、人、街、国を助けてしまう、無自覚なヒーロー劇を楽しめる、よくありそうで少し変わった物語です。

 自信がないだけでなく、居場所がないことへの悲しみが表現されている部分もあり、異世界ものでありながら、自分事のように共感してしまうシーンがあるのも魅力です。さらに元王家直属の冒険者、褐色白髪美女のユーリシアや、ホムーロス王国の第3王女のリーゼロッテなど可愛いキャラクターとのお色気シーンもあり、見どころ満載の1作です。

●Amazonプライム4月の視聴ランキング:2位『薬屋のひとりごと』

 中華風のとある大国を舞台に、薬師の少女が活躍する一風変わったミステリー作品『薬屋のひとりごと』Season2が2位にランクイン。Season1の放送当初から高い人気を獲得していた本作。まさしくファン待望の最新シリーズということで、冬アニメとして登場以降、ランキングの上位をキープし続けています。

 街で薬師をしていた少女・猫猫(マオマオ)がとある事情により後宮で毒見役に任命され、陰謀渦巻く後宮で起こる事件に、その類まれな推理力と薬学知識などを駆使して、立ち向かっていく物語です。登場する薬学知識の細かさはSeason2でも健在で、独特な発想と共に語られる含蓄のある説明はやはり魅力的です。

 薬学のみならず、服や水路の構造など、作中で登場するものには何らかの合理的な意味が与えられており、極めて説得力のあるフィクション世界が構築されています。Season2では隊商(キャラバン)が訪れることで、またもや後宮で不穏な動きが見られるようになり、猫猫の推理がさらに冴えわたります。

 後宮のデザインや中華風の衣装、身に着ける装飾品、髪型など細部へのこだわりが強く、どこを切っても画面映えする美的センスの高さも人気を支えているポイントと言えます。

 『薬屋のひとりごと』と言えばSeason1の時から音楽に力を入れており、緑黄色社会「花になって」は2025年4月時点で約1743万回という驚異的な再生数を記録。Season2のオープニングテーマ幾田りら氏の「百花繚乱」は約630万回再生され、第2クール目のオープニングテーマMrs. GREEN APPLEの「クスシキ」は配信されて間もないですが、280万回再生を記録し、高い評価を集めています。物語や画作り、音楽のどれをとっても良質で、Season2も見逃せない作品に仕上がっています。

●Amazonプライム4月の視聴ランキング:1位『片田舎のおっさん、剣聖になる』

 田舎で剣術指南を行うセミリタイアぎみのおっさんが、かつての教え子に導かれて出世し、強敵と戦うライトノベル原作のアニメ『片田舎のおっさん、剣聖になる』が首位を獲得。原作は小説家になろうに連載された、佐賀崎しげる氏のライトノベル作品で、コミカライズなどのメディアミックスを展開。シリーズ累計発行部数700万部を超える確かなポテンシャルを秘めた作品ということもあり、順当に好成績を叩き出しているようです。

 4月からはテレビアニメの放送と合わせて、フルカラー縦漫画版(Webtoon版)の配信がスタートしたこともあり、作品への注目度が高まっています。さらに主人公ベリル・ガーデナントの声をゾロやジョニー・デップの吹き替えでおなじみの平田広明氏が担当し、ヒロインのアリューシア・シトラスを東山奈央氏が務めるなど、豪華な声優陣を起用しています。

 そしてT.M.Revolutionのボーカルとしてはもちろん、多方面で活躍している西川貴教氏のオープニングテーマ「HEROES」や、これまで数々のアニソンを手掛けてきたFLOWのエンディングテーマ「Alright!!!」など、音楽面でも強力な布陣をそろえています。良質な原作、豪華なスタッフ&キャスト陣によって、ウェルメイドな作品に仕上がっており、アニメ版も当たるべくして当たっている状況と言えそうです。

 いい意味で憎らしいのは、主人公がおっさんということで、声優や音楽を担当するアーティストに、きっちり中年層の布陣をそろえているところ。中年視聴者層が思わず共感してしまうような仕掛けを、多数用意している作品と言えます。

 物語は片田舎の道場で剣術指南をしている、しがない中年おじさんのもとに、王国騎士団長まで出世した弟子の1人・アリューシアが現れ、騎士団付きの特別指南役として推薦、承認されたと、突然主人公を中央へ引き抜きに来るところからスタート。突然の大出世、かつての弟子たちとの再会とハーレム展開、強敵との戦い、主人公の謎や無自覚ながら最強という俺TUEEE展開など魅力がてんこ盛りで、楽しめること間違いなしの1作です。

●Amazonプライム4月の視聴ランキング:トップ10

10位:『ワンピース』

9位:『バッドボーイズ Ride or Die』

8位:『劇場版 名探偵コナン 黒鉄の魚影』

7位:『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』

6位:『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』

5位:『最強の王様、二度目の人生は何をする?』

4位:『WIND BREAKER』

3位:『勘違いの工房主〜英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話〜』

2位:『薬屋のひとりごと』

1位:『片田舎のおっさん、剣聖になる』

●Amazonプライム4月の視聴ランキング:ファンタジー及び異世界ものの勢いが復活! 『薬屋のひとりごと』は不動の人気を見せる。

 2025年4月の視聴ランキングは、異世界ファンタジー系の作品が多数ランクインする結果となりました。1位の『片田舎のおっさん、剣聖になる』、3位の『勘違いの工房主』、5位の『最強の王様、二度目の人生は何をする?』の3作品がランクイン。

 いずれも他のキャラより能力が突出している、俺TUEEE系の要素を持っている作品です。さらに『片田舎のおっさん、剣聖になる』と『勘違いの工房主』の作品は、無自覚に強い(あるいは優秀)という形式を取っている点でも共通しています。

 自分の意思で何かを変えようと動くのではなく、巻き込まれ型で仕方なく主人公が実力を発揮するという点では『片田舎のおっさん、剣聖になる』と『勘違いの工房主』に加えて2位の『薬屋のひとりごと』も近しい属性を持っています。さらにいずれも作品世界で下の階級に位置する主人公が、上の階級の人物をアッと言わせるという下剋上的な構造を有している点で、トップ3が共通しているのも興味深いところです。

 また最近はアニメ視聴者のボリュームゾーンが中年層に上がってきていることもあり、中年層の活躍する作品が毎クールのように登場しています。今月の首位『片田舎のおっさん、剣聖になる』をはじめ、3月の10位『アラフォー男の異世界通販』、2月の8位『悪役令嬢転生おじさん』など、新たなジャンルとして「おっさんもの」と言ってもいい作品群が安定的に供給され、一定程度支持される傾向にあるようです。

 『薬屋のひとりごと』は登場以降、不動の人気を示しており、2月は1位、3月は2位、4月は2位とトップ3入りが続いている状況。他の作品に比べて抜群の安定感と言えます。そのほか6位の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』や7位の『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミアILLEGALS-』、8位の『劇場版 名探偵コナン 黒鉄の魚影』、10位の『ワンピース』など作品単体というよりは、シリーズ全体として高く支持されている、すでに多くのファンを抱えている作品がトップ10の後半にランクインしています。異世界系が強くジャンプ原作がやや弱いというのも、今月の特徴と言えそうです。

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