新名神の逆走「名古屋から四日市に向かっていた」　同乗者が証言

　三重県亀山市の新名神高速道路で乗用車が逆走し4人がけがをした事故で、この乗用車の同乗者が30日、毎日新聞の取材に「名古屋から四日市の自分の家へ車で向かっていた」と証言した。事故は四日市を挟んで名古屋とは逆側の亀山市内で起きており、何らかの事情で通り過ぎてしまった可能性を示唆した。県警の調べにも同様の証言をしている模様だ。

　取材に応じたのは29日に自動車運転処罰法違反（危険運転致傷）容疑で再逮捕されたロッシ・クルーズ・ジョン・エリアス容疑者（34）＝ペルー国籍＝のいとこ。

　取材に対し、「自分は運転免許を持っていないので、彼（容疑者）が運転していた」と話した上で、「（容疑者の自宅がある）滋賀県内から名古屋へ行った後、四日市の私の自宅へ車で向かっていた」と述べた。

　ロッシ容疑者は調べに「道に迷った」という趣旨の供述をしているとされ、四日市を通り過ぎたことを指している可能性がある。

　県警の調べによると、新名神高速道路下り線を走行していたロッシ容疑者が鈴鹿トンネルを抜けた滋賀県甲賀市内の本線上でUターン。逆走して亀山市内で事故を起こしたとみられている。【長谷山寧音、渋谷雅也】