
長嶋茂雄終身名誉監督が3日に死去したことを受けて、元巨人の松井秀喜(50)が4日早朝、弔問に訪れた。
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約2時間15分、長嶋氏と対面した松井は「2人きりでいろんな思い出を呼び起こしながらずっと過ごしてました。今にも目を開けそうな意志のあるのを感じました」と一言一言噛みしめて語った。
松井氏は92年のドラフト会議で長嶋氏が4球団の競合の末、抽選で引き当てた。交渉権獲得のクジを引いた時の長嶋氏の笑顔のガッツポーズはドラフト会議の名シーンにもなった。「一番はもう感謝だけです。監督との出会いがなければ、縁がなければ松井秀喜という野球選手、まったく違う人生を送ったと思うんですよ」と振り返り、「ドラフトのときですね、私を引いてくださったそのスタートを思い浮かべて、またその後のね、2人の時間、また私に授けてくださったたくさんの全てにありがとうございました。と、お伝えさせていただきました」と感謝を口にした。
“恩師”長嶋氏の存在とは「一言でこういう存在でしたとあらわすのはちょっと難しいかなと思いますね。長嶋さんは1人なんですけど、私からしたらね、たくさんの顔を持つ方なので、一言では難しいですね」
「いろんな時間を過ごしてね。もう本当に私は幸せものだと思います。監督といろんな時間をね、共有させてもらいました。やっぱり素振りで会話をしたといいますか、素振りを通じて、野球選手としての大事な部分を授けてくださった。松井秀喜の野球選手の最も大切なことを授けてくれたんじゃないでしょうか。そのことが私の中では一番幸運でもありますし、一番感謝してる部分じゃないですかね」と長嶋さんが計画した『松井秀喜の1000日計画』と言われる素振りのマンツーマン指導で、東京ドームの一室は誰も立ち入ることの出来ない2人の聖域となっていたことを思い起こしていた。
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そして、「私にね、たくさんのことを授けてくださいました。今後、どういう話でまた次の世代に継承していくかっていうことは、言えませんけど、長嶋監督と生前約束したこともありますので、ここでは今はお話もできません。その約束は果たしたいなと思ってます」と“恩師”長嶋茂雄の意思を次世代に引き継いでいくことを誓った。