写真―[結婚につながる恋のはじめ方]―
皆さん、こんにちは。結婚につながる恋のコンサルタント、山本早織です。
◆ネットでの出会いが当たり前に
近年、当たり前になったネットでの出会い。
共通の知り合いがいるわけでもなく、相手を全く知らない状態で写真や出ている情報のみで出会いつながっていく……。
最近の10代、20代はインスタやXで出会うのも当たり前で、40歳になる私からすると「怖くないの〜!?」と驚くばかりです。
◆出会いはあるのに既婚率は上がらない…
一見出会いが増えていいように見えながらも、なぜか既婚率は上がらず、少子化が叫ばれています。
出会いはあっても続かないこれが最近の悩みの多くで、さらには「詐欺写真」が多すぎて期待して会ったのにがっかりすることも多いということも起こっています。
◆プロフィール写真と本人のギャップ
先日、婚活アプリで出会った女性と会ってきたというタカシさん(仮名・40歳)が、こう漏らしていました。
プロフィール写真では明るい笑顔に透き通る肌、スラッとしたスタイル。けれど、実際に目の前に現れたのは、まったくの別人レベルで、しかも会話も写真の雰囲気とは違い、終始つまらなそうだったとか。
もちろん「人は見た目じゃない」というのは正論。でも、会う前に期待を膨らませた分、そのギャップの落差は想像以上に大きく、萎えてしまう気持ちも無理はありません。
◆盛らないとマッチしない
近年の婚活アプリでは、女性だけでなく男性も“盛る”傾向が強くなっています。
実際、「マイナビウーマン」調べによると、婚活アプリユーザーの約7割が「写真は多少加工している」と回答。中には“奇跡の一枚”を使いまわす人や、5年以上前の写真を“今”と偽って掲載するケースも珍しくありません。
背景には、「第一印象がすべて」と言われるアプリの仕組みがあります。スワイプひとつで選別されるこの世界では、どうしても外見がフィルターとして強く作用する。だからこそ、“盛らないとマッチしない”という焦りが、加工を加速させてしまうのです。
◆写真と実物のギャップが与える影響
心理学的にも、“写真と実物のギャップ”は人間関係に悪影響を与えることがわかっています。たとえば“初頭効果(Primacy Effect)”という心理学用語があります。最初に与えられた印象がその後の評価を左右するというもの。つまり、最初の写真で“美人”と認識してしまうと、会ったときの落差がより強烈に感じられるのです。
そしてもうひとつ、“認知的不協和”。自分が期待した相手像と現実が大きく食い違うことで、心理的ストレスが生まれ、相手を否定したくなってしまう現象です。
これは見た目の問題だけでなく、「プロフィールに書かれた明るい性格」と「実際のネガティブ発言の多さ」といった、人柄のギャップにも言えること。つまり、“盛り”はビジュアルだけにとどまらないのです。
◆タカシさんが理想の人と出会った方法
私の結婚相談所では、お会いした時の期待を下回るようなイメージを与える写真やプロフィールは絶対におすすめしません。その証拠に、盛りすぎたプロフィールでお見合いしている人の仮交際へ進む確率は、極端に低くなります。
写真はほぼ加工はせず、色味を整える程度。実際よりも20%くらい魅力的に見えるように服装やポージングを工夫します。写真ではわからないノンバーバルな部分、例えば話し方や言語の使い方や仕草などで、伝わる魅力が20%乗ると考えて設定しています。
タカシさんは、マッチングアプリと結婚相談所の併用で自分の魅せ方と相手への期待の持ち方を変えることで、理想の人と出会うことができました。
◆“短期のモテ”よりも優先すべきことは?
結局のところ、「いいね!」の数を競っても、誠実な出会いにはつながりません。特に結婚を見据えるなら、“短期のモテ”より“長期の信頼”を優先すべき。
実物と近い写真を使うことは、自分を過小評価することではありません。むしろ、最初から誠実に向き合ってくれる相手とだけ出会える、効率のいいフィルターになるのです。
大事なのは“その先に続くかどうか”。盛りすぎた扉では、誰も中に入ってこられません。リアルな自分で勝負することこそが、遠回りに見えて、結婚への一番の近道なのかもしれません。
―[結婚につながる恋のはじめ方]―
【山本早織】
1985年、東京生まれ。アイドル、銀座のホステスなどを経て、現在は恋愛コンサルタントとして結婚したい男女に向けて情報や出会いの場を提供する。「最短成婚成功の秘訣マガジン」をLINEで配信中。公式ホームページ「結婚につながる恋のコンサルタント 山本早織」(Xアカウント:@yamamotosaori_)