VTuber文化を民俗学で記録する…現役VT・諸星めぐるが編集長を務める新雑誌『Hukyu』6月30日創刊

　日々新たなコンテンツが生まれ、多くのファンを魅了し続けるVTuberカルチャー。その世界に興味を持つあなたへ、知的好奇心を刺激する新しい雑誌が登場します。その名は、バーチャル文化普及史マガジン「Hukyu（ふきゅう）」。2025年6月30日に創刊号が発売されます。

　編集長を務めるのは、民俗学に特化した活動でVTuberとして活躍中の諸星めぐる氏です。

　創刊号の特集テーマは「VTuber×民俗学」。 一見すると接点のなさそうな二つの分野ですが、この組み合わせが現代のVTuberカルチャーを読み解く上で、どのような視点を与えてくれるのでしょうか。

VTuberを現代の文化として記録する――『Hukyu』が試みる、新たなアプローチ

　『Hukyu』創刊号は、《VTuberを続（つ）ぐ、民俗学で継ぐ》をテーマに掲げています。これは、VTuberという現代的な現象を、民俗学や考現学（現代の世相風俗を調査・記録する学問） の視点を取り入れながら多角的に捉え、その文化を記録し、未来へ伝えていくことを目指す試みです。

　VTuberの世界では膨大なコンテンツが日々生み出されていますが、その熱量や背景にあるストーリー、コミュニティの営みは、必ずしも十分に記録されているとは言えません。特に「中の人などいない」というVTuber特有の世界観は、公式の記録には残りにくい側面も持っています。

　『Hukyu』は、VTuber本人だけでなく、ファン、運営スタッフ、研究者など、様々な立場の人々へのインタビューを通じて、VTuberカルチャーの「ありのままの姿」を記録することに努めています。これは、VTuberという現代文化を深く理解するための一つのアプローチと言えるでしょう。

活躍するVTuberと関係者が語る、VTuberの「今」とこれから

　創刊号には、第一線で活躍するVTuberをはじめ、シーンに関わる様々な立場の方々へのインタビューが多数掲載されています。

・巻頭鼎談「バーチャル文化×民俗学研究を語りつくす」

　民俗学者の島村恭則氏（関西学院大学教授）、VTuberシーンにも詳しい黒川晝車氏、そして本誌編集長の諸星めぐる氏が、「VTuberと民俗学」というテーマについて議論を交わします。

・インタビュー企画1「バーチャルフィールドワーク」

　ふぇありす、九条林檎、コーサカ、由宇霧、バーチャル美少女ねむ、河崎翆、たまごまごといったVTuberたちが、自身の活動やバーチャルな世界で感じていることを語ります。

・インタビュー企画2「当事者インタビュー」

　根間うい、けいろー、人生つみこ、メイロー、ファム・ファタル、佐藤ホームズ、ヘアピンまみれ、天音なみだ、市松寿ゞ謡、塚本のべるなど、個性的なVTuberたちが、活動の背景にある思いを語ります。

・インタビュー企画3「多角的視点によるインタビュー」

　明渡隼人氏、犬山たまき氏、早稲田V研、銀こんにゃく氏、山野弘樹氏、西沢5ミリ氏、とりぷる氏、ののん。氏、下西竜二氏など、運営、タレント、クリエイター、研究者、ファンコミュニティの関係者が、それぞれの視点からVTuberカルチャーについて語ります。

　さらに、「VTuberの世界は気になるけど、民俗学は馴染みがない」という読者向けに「民俗学入門におすすめなコンテンツ20選」や、VTuberファンなら共感できるかもしれない「第一回VTuber川柳大賞」、特定のファンに向けた「ゾンビ先生と行く、ぽこピー聖地巡礼」といったコラムも掲載。

　巻末には「VTuber俗語集」も収録。「モデル」「中の人」「〇〇勢」など、VTuber界隈で使われる用語を解説しており、VTuber文化への理解を深めるのに役立ちます。民俗学の知識がない方や、VTuberに最近触れ始めた方でも楽しめる内容構成です。

特別付録は「ヘアピンまみれペーパークラフト」

　創刊号には、特別付録として「ヘアピンまみれペーパークラフト」が付きます。ファンにとっては嬉しいアイテムとなるでしょう。

編集長・諸星めぐる氏のメッセージ

　『Hukyu』編集長の諸星めぐる氏（GAMABOOKS）は、創刊にあたり次のように述べています。

　「雑誌『Hukyu』は、インターネットで普及する文化の『今』を紙面に留め、より多くの人々や次世代に届けることを目標としています。
　本誌の特集は【VTuber×民俗学】。これまでVTuberや民俗学に親しんできた方々だけでなく、『VTuberってなに？』、『民俗学って難しい？』と感じられている方々も是非お手にとっていただけますと幸いです。」

『Hukyu』創刊号の入手方法について

　『Hukyu』創刊号の詳細は以下の通りです。

・タイトル: Hukyu（ふきゅう）
・特集: VTuber×民俗学
・発売日: 2025年6月30日
　※全国の書店での販売は7月中旬から順次開始予定
・価格: 2,200円（税込）
・判型: A5サイズ
・ページ数: 280頁
・ISBN: 978-4-9914263-0-8
・編集長: 諸星めぐる（GAMABOOKS）
・制作協力: 島村恭則（民俗学者・関西学院大学教授）
・発売元: GAMABOOKS
・特設サイト: https://hukyu.jp/

　【先行発売と特典情報】 2025年6月30日より、GAMABOOKS公式サイトにて先行発売が行われます。公式サイトからの購入者には、HukyuでインタビューされたVTuber（一部）の「オリジナルしおり」が特典として付きます。いち早く手に入れたい方は、GAMABOOKS公式サイトまたは特設サイトをご確認ください。

・予約・購入: GAMABOOKS公式サイトまたは特設サイト（https://hukyu.jp/）をご覧ください。

『Hukyu』を発行するGAMABOOKSについて

　『Hukyu』を発行するのは、VTuber事務所・オンライン書店・出版社『GAMABOOKS』を運営するPLAN-B LLC.です。❝SNS上のまちの本屋さん❞をテーマに、オンラインイベントやバーチャル書店ツアーなど、本と文化を繋ぐ企画を展開しています。所属書店員がVTuberとして活動している点も特徴的です。

・GAMABOOKS 公式サイト:
　 https://www.gamabooks.jp

・GAMABOOKS 公式X (旧Twitter):
　 https://x.com/gamabooks_2021

・諸星めぐる氏 X (旧Twitter):
　https://x.com/boshi_megu

・燈花ふゆ氏 X (旧Twitter):
　 https://x.com/fuyu_books

VTuberカルチャーの新たな視点を提供する一冊

　『Hukyu』は、VTuberという現代文化を深く知り、その未来を考えるための一つの資料となるでしょう。VTuberの世界をより広く、深く楽しむための新たな視点を提供してくれる一冊です。

　創刊号「VTuber×民俗学」を通じて、バーチャル文化の魅力とその可能性に触れてみてはいかがでしょうか。