母はアルテミスSで後の桜花賞馬を撃破 日曜阪神で初陣迎えるボクサークラブ/関西馬メイクデビュー情報

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2025年06月09日 18:00  netkeiba

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今週デビュー予定のボクサークラブ(写真左奥白帽、撮影:井内利彰)
 今年は3週しかない夏開催の阪神競馬だが、例年注目を集めるのは芝1800mの新馬戦。2017年ダノンプレミアムは朝日杯FS、2020年ダノンザキッドはホープフルSというように、この番組を制した馬が後に2歳GIを勝っていることを思えば、注目されるのも当然のことだろう。

 今年は美浦からサレジオ(美浦・田中博康厩舎)が出走予定。しかも栗東に滞在して調整するとのことで、注目を集めるのは間違いない。下記に取り上げなかったところでは、ザタイムハズカム(栗東・福永祐一厩舎)が人気になりそうだが、どのようなレースになるのか今から楽しみだ。

【6月14日(土) 阪神芝1200m】

◆エボニードール(牝、父キタサンブラック、母ヴィクタシア、栗東・寺島良厩舎)

 母系にはダートで5勝を挙げたサトノプリンシパル(父Bernardini)がいる血統。キタサンブラック産駒はクロワデュノールが先日の日本ダービーを制しているが、牝馬だと新馬、アルテミスSと連勝したラヴェルなどがいる。

 本馬については「行きっぷりが良くて、追い切りでも思った以上に動ける」と寺島良調教師。トラック馬場での追い切りを中心に仕上げられているが、先週は芝馬場でレースでも騎乗予定の岩田望来騎手が跨っての併せ馬。先週デビューしたシーミハットクに先行して一旦追い抜かれてから、抜き返しにいくという内容でしっかり動くことができていた。もともと開幕週の芝1400mデビューのプランもあったが、1週延ばして乗り込み万全といったところ。

◆カガラプンツェル(牝、父タワーオブロンドン、母ラブミーダイヤ、栗東・安達昭夫厩舎)

 母系には2013年京都大賞典など、重賞で4勝を挙げたヒットザターゲット(父キングカメハメハ)がいる血統。タワーオブロンドンの産駒はパンジャタワーがNHKマイルCでGIを制覇している。本馬は2024年北海道サマーセールにて、250万円(税抜き)で落札されている。

 5月2日にゲート試験を合格。その後も栗東に在厩して調整しており、坂路中心に乗り込まれている。5月28日の坂路では4F53.6秒、2F24.8秒、1F12.1秒をマークして、3歳未勝利馬に先着。「スピードがありますし、気性は前向き。初戦向きだと思います」と安達昭夫調教師。鞍上は田口貫太騎手が予定されている。

【6月15日(日) 阪神芝1800m】

◆ボクサークラブ(牡、父レイデオロ、母コレクターアイテム、栗東・杉山佳明厩舎)

 母は阪神芝1600mの新馬戦を勝ち、アルテミスSで後に桜花賞馬となるアユサンに勝利している。母系には2013年京成杯AHで重賞を制したエクセラントカーヴ(父ダイワメジャー)がいる血統。

 本馬は3月26日にゲート試験を合格。リフレッシュ放牧を挟み、5月下旬から栗東で乗り込みを開始している。「現4歳世代のレイデオロ産駒が次々と重賞を勝っていますし(サンライズアース、トロヴァトーレ、アドマイヤテラ)、この馬も走るレイデオロの雰囲気を持っていますよ」と杉山佳明調教師。6月4日のCWではレースでも騎乗予定の藤岡佑介騎手が跨り、3頭併せを最後方から追走。きっちり最先着を果たしており、乗り込みも十分といった調教内容になっている。

【6月14日(土) 函館芝1000m】

◆マスキュラー(牝、父アドマイヤマーズ、母ターフェルムジーク、栗東・高橋一哉厩舎)

 祖母メジロダーリング(父Green Desert)はアイビスSDなど重賞2勝を挙げ、トロットスターが勝った2001年スプリンターズSでは2着というGI実績もある。本馬は2024年北海道サマーセールにて、460万円(税抜き)で落札されている。

 5月2日にゲート試験を合格した後、栗東に在厩したまま調整。5月28日のCWでは3頭併せの先頭ではあったが、後続2頭は追いつくことができずの最先着。6F82.0秒、3F36.6秒、1F11.6秒は純粋に時計を評価できる数字。「筋肉質の体をしていて、前進気勢もあります。それでいて大人びた気性でゲートは速いですし、芝の短いところは向くと思います」と高橋一哉調教師。6月6日に栗東から函館競馬場へ移動、レースでは松岡正海騎手が騎乗する予定となっている。

(取材・文:井内利彰)

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