【フィギュア】坂本花織「最後まで一緒に」樋口新葉の進退表明に思い…ラストイヤーへ共闘を宣言

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2025年06月27日 23:09  日刊スポーツ

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「ドリーム・オン・アイス2025」後、取材に応じる坂本(撮影・江口和貴)

フィギュアスケート女子で3月の世界選手権銀メダルの坂本花織(25=シスメックス)が、来季限りでの現役引退を表明した同学年の樋口新葉(24=ノエビア)との共闘を誓った。


27日、KOSE新横浜スケートセンターで開幕したアイスショー「ドリーム・オン・アイス(DOI)」に出演。今月20日に来季限りの現役引退を公言した坂本は、この日の公演後に樋口が進退を明かしたことを受け「最後の最後まで一緒に頑張れたら」と、来年2月にミラノ・コルティナ五輪が控える新シーズンへ思いを込めた。


2人は長年にわたってフィギュア界を引っ張ってきた。樋口は14年全日本選手権で3位となり、04年浅田真央以来となる中学2年での表彰台入り。坂本も練習を重ね、5度目の出場となった17年全日本選手権で初の表彰台となる2位となった。22年北京五輪ではそろって出場し、団体で銀メダルを獲得。「新葉はなかなか頑張っても追いつけない存在。その新葉と北京五輪でメダルを取れたことで、やっと自分が同じところで戦えるくらいに成長したと感じた」としみじみと口にした。


樋口は22−23年シーズンの休養を挟み、復帰2季目となった今季は世界選手権で6位とカムバック。同大会のフリー直後には、リンクサイドで涙ながらに抱擁する一幕もあった。復活を遂げた姿に「休養やケガで離脱したけど、ここまで世界のトップに戻ってくるのが本当にすごいなと思う。精神力の強さに尊敬する」とリスペクトを示した。


プライベートでも仲良しの存在。今オフも2人で旅行へ出かけ「新シーズンも頑張りましょう!」と誓い合ったという。「陸に上がると、甘えたの新葉ちゃんになる。そのギャップがすごく好き。ここまで頑張ってこれて本当にうれしい」と照れ笑いしながら、感謝の言葉を紡いだ。


坂本自身にとっても、7月から始まる新シーズンが現役最終年となる。


この日は新フリー「愛の讃歌」を初披露。持ち前のダイナミックなダブルアクセル(2回転半)やフリップ−トーループの連続3回転ジャンプなどを降りた。振付師のマリーフランス・デュブレイユ氏から「カオリはスケート愛を込めたほうが感情移入しやすいのでは」とアドバイスされたといい「自分の大好きなスケートをフリーでは表現したい」と思い描く。


「オリンピックを目指して、1試合、1試合、いつも通り頑張りたい。五輪に出れたら、団体、個人でともに銀メダル以上を狙って頑張りたい」


樋口とともに世界の第一線に立ち続けてきた坂本が、覚悟のラストイヤーに臨む。【藤塚大輔】

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