EU、ウナギ国際取引規制を提案=日本は採択阻止に全力
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2025年06月28日 09:01 時事通信社

【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は27日、ニホンウナギを含むウナギ属全種を、絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約の対象に加えるよう、条約事務局に提案した。規制対象には稚魚や成魚だけでなく、加工品も含まれ、11〜12月にウズベキスタンで開かれる締約国会議で議論される見通し。
提案は、ドミニカ共和国、パナマ、ホンジュラスと共同で出された。ワシントン条約では規制対象の動植物を付属書に掲載しており、規制の程度に応じて3段階の付属書がある。EUは、ニホンウナギなど18種を第2段階に当たる「付属書2」へ掲載するよう求めている。
掲載が認められれば、輸出国には科学的見地に基づく許可書の発行が義務付けられ、国際取引の管理が強化される。これに対し、日本政府は「国際取引による絶滅の恐れはない」(水産庁)として、提案に反対する立場を明確にしている。
小泉進次郎農林水産相は27日の閣議後記者会見で、EUの動きについて「極めて遺憾だ」と述べ、中国や韓国などとも連携し、採択の回避に全力を挙げる方針を示した。
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