フルミネンセがインテルを撃破 [写真]=Getty Images FIFAクラブワールドカップ2025・ラウンド16が6月30日に行われ、インテル (イタリア)とフルミネンセ(ブラジル)が対戦した。
浦和レッズらが所属したグループEで2勝1分を記録し、無敗のまま首位でラウンド16に駒を進めたインテル。旧フォーマットで開催された2010年大会以来のクラブワールドカップ優勝を目指す“ネラッズーロ”が、史上2度目の世界一を目指して決勝トーナメント初戦に臨む。対するは、グループDで1勝2分の2位で通過したフルミネンセ。こちらも無敗でグループステージを突破しており、勢いそのまま欧州屈指の名門と激突する。
試合は開始早々の3分にフルミネンセがスコアを動かす。自陣からのビルドアップで前進し、ハーフウェイライン右でボールを受けたサミュエル・ザビエルが横パス。対処を試みたステファン・デ・フライがクリアを狙うが、ボールは反応したマテウス・マルティネッリに跳ね返り、フルミネンセのジョン・アリアスが右サイドを抜け出す。深い位置で上げたクロスは手前のマーカーにディフレクトしたものの、ゴール前に落ちた浮き球をヘルマン・カノがヘディング。フルミネンセが幸先よく先制した。
一方のインテルも11分にチャンスを作り出す。ボールを繋ぎながら相手をハーフコートに押し込み、センターサークル付近に降りてきたニコロ・バレッラが前線にフィードを供給。ボックス内に抜け出したヘンリク・ムヒタリアンが胸トラップで収めると、背後から駆け上がってきたフェデリコ・ディマルコにラストパスを出す。しかし、ダイレクトで放ったシュートはGKファビオに防がれ、同点には至らなかった。
一進一退の攻防が続くなか、30分にフルミネンセが決定機を創出。敵陣左サイドでのボール奪取からカウンターに転じ、バイタルエリアでパスを受けたカノがアリアスへと短く繋ぐ。ペナルティエリア手前で思い切りよく右足を振ると、強烈なミドルシュートは枠内へ。一度はGKヤン・ゾマーにセーブされたものの、こぼれ球をザビエルがシュート。だが、ボールはゴールの左に外れてしまう。
39分にもフルミネンセがインテルを脅かす。右サイド深くでフリーキックを獲得し、キッカーはゴール前へのクロスを選択。クリアされたセカンドボールを回収して波状攻撃に移行し、ザビエルが再度右サイドからクロスを送る。ファーにポジションを取ったチアゴ・シウバが頭で合わせ、ニアに折り返したパスをヘネがヘディング。最後はイグナシオがネットを揺らしたが、判定はオフサイドで得点は取り消された。
リードを許した状況のなか、69分にインテルが決定機を生み出す。左サイドでフリーキックを得ると、ディマルコが左足でアウトスイングのクロスを供給。相手が頭で後方に逸らしたボールをセバスティアーノ・エスポジトが拾い、数多くの選手が密集するゴール前に柔らかいクロスを蹴り入れる。大外で待つラウタロ・マルティネスが競り勝ち、手前に落としたボールをデ・フライが合わせる。しかし、至近距離で放ったシュートは枠を外れ、インテルが絶好機を逃してしまった。
82分にはエスポジトのクロスにラウタロが合わせるが、シュートはフルミネンセのGKファビオがビッグセーブ。約50秒後にはペナルティエリア内でクロスを受けたラウタロが体を捻りながら左足を振ったものの、ボールは惜しくもポストに弾かれてしまう。終盤は押し込まれる展開が続いたフルミネンセだったが、後半アディショナルタイムに勝負を決める追加点を挙げる。
結局、そのまま試合は2−0で終了。勝利したフルミネンセがラウンド16を突破した。準々決勝は7月4日に行われ、フルミネンセはマンチェスター・シティ(イングランド)対アル・ヒラル(サウジアラビア)の勝者と対戦する。
【スコア】
インテル 0−2 フルミネンセ
【得点者】
0−1 3分 ヘルマン・カノ(フルミネンセ)
0−2 90+3分 エルクレス(フルミネンセ)
【動画】インテルvsフルミネンセのハイライト!