
■MLB パドレスーフィリーズ(日本時間13日、ペトコ・パーク)
パドレスのダルビッシュ有(38)が本拠地のフィリーズ戦に今季2度目の先発、4回2/3、復帰後最多の83球を投げて、被安打5、奪三振2、四死球4、失点4(自責点4)。2度、先頭打者に四死球を与えて、全てが得点になってしまった。
8日、復帰戦では4回途中2失点で初黒星も、「球に関しては良かった。キレもありました」と振り返り、「焦らず、慎重に一歩一歩前に進んでいけたらいい」と語った。中4日で2度目の登板となった。
相手はナ・リーグ東地区首位のフィリーズ、メジャー13年で通算成績は8試合3勝1敗、2021年7月以降、4年間負けていない。
立ち上がりの1回、1番・T.ターナー(31)に対して、シンカー、カーブ、スライダーと3球種を投げて、最後は内角へのシンカーで詰まらせてサードゴロ、大谷とホームランキングを争う30本塁打の2番・K.シュワーバー(32)には3球種に加えて、カットボール、ナックルカーブと確認して四球、1死一塁で2度のリーグMVPを獲得したことのある3番・B.ハーパー(32)にはカウント2ー2からシンカーでサードゴロ併殺打、シンカーのキレがよく無失点に抑えた。
|
|
しかし、2回、先頭打者のA.ボーム(28)に1回は良かったシンカーが抜けてしまい死球、続く5番・N.カステヤノス(33)の時には今度はシンカーを引っかけてしまい、ワイルドピッチと組み立ての中心となりそうな球が乱れ始めた。カステヤノスにはカウント2ー2からスイーパーをセンター方向へ、ダルビッシュは素早く反応し、背面キャッチを試みたが、キャッチは出来ず、ボールをすぐに拾ったが1塁へ悪送球。1点を失ってしまった。
さらに1死二塁で7番・JT.リアルミュート(34)にはスイーパーが甘く入り、センターへタイムリーツーベース、2点目を奪われてしまった。
その裏、パドレスは今季9勝を挙げているフィリーズ先発のZ.ウィーラー(35)から1死二塁のチャンスを作り、6番・J.メリル(22)が6号ツーランで同点、ダルビッシュを援護した。さらにダルビッシュとバッテリーを組み、1986年8月16日と同じ生年月日で同じ年の38歳、9番・M.マルドナードがライト前へタイムリーと勝ち越しに成功した。
3対2とリードした3回、フィリーズ打線が2巡目に入っても1番・T.ターナーはシンカーで空振り三振、2番・シュワーバーにはカウント3ー1とボールが先行したが、ストレートでファーストゴロ。1死二塁で4番・ボームはシンカーでピッチャーゴロとイニング間でシンカーを修正し、得点を取った後のイニングをしっかりと無失点に抑えた。
4回は先頭の5番・カステヤノスの三遊間への打球をショート・X.ボガーツ(32)が好プレー、6番・ストット、7番・リアルミュートは修正したシンカーで打ち取り3者凡退。
|
|
勝ち投手の権利がかかった5回、先頭の8番・ケプラーには全球シンカーで勝負したが四球、先頭打者に四球を与えると、9番。マーシュにはレフト前ヒット。無死一、二塁のピンチから3巡目に入り、1番・T.ターナーにはスライダーが甘く入ったがレフトフライ、2番・シュワーバーは内角低め97マイル(156キロ)のシンカーで見逃し三振で2死を奪った。
続く3番・ハーパーとの勝負はフルカウントから7球目、シンカーが外れて四球と2死満塁、勝ち投手の権利まであとアウト1つで迎えたピンチ、4番は途中交代で守備から出場しているE.ソーサ(29)、カウント0ー1からカットボールが甘く入ってしまい逆転となる2点タイムリー、ダルビッシュも悔しそうな表情を浮かべた。ここでパドレスベンチが動き、ダルビッシュは降板、4回2/3、復帰後最多となる83球を投げて、被安打5、奪三振2、四死球4、失点4(自責点4)、2度、先頭打者に四死球を与えて全てが得点となってしまった。
パドレスは6回、1死走者なしから6番・メリルがこの試合2本目となる7号ソロ、4対4の同点に追いつき、ダルビッシュの負けを消した。