「オフィスチェア」高いモデルと安いモデルは何が違う? 選ぶためのポイントは

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2025年07月14日 17:40  Fav-Log by ITmedia

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出典:サンワサプライ

 リモートワークが浸透した結果、自宅内で作業をするための環境づくりも重要となってきました。中でも一日中座ることになる「オフィスチェア」は、正しい姿勢で作業を行い、体への負担を軽減するためにも、慎重に選びたいところです。

【画像】オフィスチェア選びのポイントは?

 今回は「オフィスチェア」の選ぶ際のポイントを考えてみましょう。

●「ブランド」を冠する高価格帯モデル

 オフィスチェアの価格の違いが一番出るのは、まず「ブランド」と言えます。オフィスチェアブランドの中でもっとも有名なのは、インターネット・バブルの象徴とも言われた、ハーマンミラー社の「アーロンチェア」でしょう。

 アーロンチェアは人間工学に基づいた椅子で、一般的な体格の成人であれば、誰でも快適にデスクワークができるとされています。映画やドラマでも、ステータスのある登場人物が使用していることが多く、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

 アーロンチェア以外の高価格帯のオフィスチェアも、製品シリーズにブランド名を冠していることが多く、どのモデルも厳選された素材や、人間工学に基づいた設計など、ブランド名に恥じない品質が期待できます。

●機能を実現する「部位」の有無もポイント

 オフィスチェアの定義は、様々な可動機構を設けた「動く椅子」とされています。もっともシンプルなオフィスチェアを想定すると、座面・背もたれ・レッグフレーム(脚)・キャスターの4点を備えたものと言えます。ちなみに背もたれがない場合は、キャスター付きで移動できるものでも「チェア」ではなく「スツール」と呼ばれます。

 オフィスチェアは基本となる4つの部位に加えて、様々な機能を実現する部位を備えたものがあり、それらの有無も、オフィスチェアの値段の違いに現れます。

 左右に装備される「アームレスト(肘掛け)」は、肘を置いて肩の負担を軽減できます。背もたれの上に装備される「ヘッドレスト」は頭を支える部品で、深くもたれる際に、よりリラックスできます。「ランバーサポート」は、腰を支える役割があり、腰痛対策に効果があるとされます。「オットマン」は、一般的なオフィスではあまり見かけませんが、足を置いてリラックスできる部位です。ネットカフェのリラックスシートなどでは、独立したオットマンがよく見られます。

 このように、オフィスチェアには様々な部位がありますので、自身のニーズに合わせて、その部位の有無を確認して製品をチョイスするのが良いでしょう。

●ゲーミングチェアとの違いは

 パソコンを使用する際の椅子と言えば、ゲーミングチェアも存在します。ゲーミングチェアは、一般的にはレーシングシートに似たバケット構造で、深く座る後傾姿勢での使用が想定されています。これは主にコントローラを使用するためで、キーボードやマウスの操作にはあまり向いているとは言えません。一方、オフィスチェアは前傾姿勢が考慮されていますので、一般的なデスクワーク用であれば素直にオフィスチェアを選ぶのが良いでしょう。

 なお、MMORPGなどのキーボードやマウスをを使用するゲーム向けに、前傾姿勢を考慮したゲーミングチェアも販売されています。ゲーミングチェアには、長時間プレイにおける休憩を考慮した、快適なリクライニング機能なども備わっていますので、チェアで少し横になりたい…といった使い方も想定するのであれば、前傾姿勢のとれるゲーミングチェアをデスクワークに使用するのもいいでしょう。

●リクライニングやロッキングなどの機能も決め手に

 快適なデスクワークを実現するための機能も、価格に影響するポイントです。中でも、オフィスチェアの最も基本的な機能であるキャスターによる位置移動のスムーズさは重要ですので、Webサイトの製品紹介やカタログ、店頭での試用などで確認しておきたいところです。

 オーソドックスな機能である、「座面の高さ調節」は、できれば座ったままスムーズに行いたいところ。また、座面の角度を調整する「リクライニング」も、姿勢を頻繁に変えるようなスタイルでは重要となります。「ロッキング」は、体の動きに合わせてチェアが動く機能で、リラックスしながら考え事をするようなシーンには欠かせない機能と言えます。

 長時間の使用では、座面や背もたれの材質も非常に大切な要素となります。オフィスチェアとしては高級な材質といえば本革が思い浮かびますが、重厚で心地よい座り心地の半面、長時間座ると蒸れやすい傾向があります。特に背もたれは、個人的には蒸れにくいメッシュタイプをおすすめします。群れが特に気になる方は、座面もメッシュタイプのものを選ぶのもいいでしょう。

●オーソドックスなオフィスチェアをチェック

 最後にオーソドックスなオフィスチェアといえる、サンワダイレクトの「150-SNCM38」の特徴を確認しながら、オフィスチェアのポイントを見ていきましょう。150-SNCM38は、日本人の体型に合わせて設計されており、足が地面につきやすく、安定して座ることが想定されたオフィスチェアです。

 座面はスライド式になっており、ゆったりしたいときは手前に引くと背筋が伸び、思考に集中できます。また、ランバーサポートを備えており、腰を支えて正しい姿勢で腰の負担を軽減できます。背もたれは高さの調整が可能で、ヘッドレストとランバーサポートを、自分に合った位置に固定できます。アームレストも昇降式となっており、作業に合わせた位置に調整できます。さらにスライド式のオットマンを備えているので、足を伸ばしてリラックスすることもできます。ロッキングは脚が浮かびにくいシンクロロッキングを採用、角度を付けたまま固定することもできます。

 以上のように、一通りの機能を備えながら、サンワダイレクトでの価格は2万7800円(税込)とリーズナブルなので、入門用としておすすめできるモデルです。高級モデルのアーロンチェアは20万円オーバーですし、国内の一流ブランド品も10万円を超えるものが多くなっています。まずは、この辺りのモデルを使ってみて、材質や座り心地・操作性・耐久性など、不満を感じたポイントをクリアできるようなモデルを探していくのが良いでしょう。

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