【参院選】ラサール石井や世良公則…タレント候補」の参入で懸念される“危機”と意外な“融和性”

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2025年07月19日 12:10  週刊女性PRIME

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世良公則(左)とラサール石井

 猛暑が真っ盛りの中、それ以上に“アツい”戦いを繰り広げている参議院議員選挙。今回の結果が政権の行方を左右するということで各党がしのぎを削る中、注目を集めているのが“タレント候補”たちだ。

話題になる“タレント候補”たち

 毎回、多くのタレントが名前を連ねるが、今回も社民党からラサール石井、日本保守党から北村晴男弁護士、自民党から中田敦彦の弟でダンサーの中田フィッシュ、無所属では世良公則などが議席獲得を目指している。

「タレントが議員になることに、いろいろな意見がありますが、やらせてみないとわからない部分が大きいと思います」

 こう話すのは芸能評論家の宝泉薫氏。しかし「何をしているかわからない」と有権者から言われている、今井絵理子や生稲晃子のような現職のタレント議員もいる。

「でも東国原英夫元宮崎県知事や、れいわ新選組の代表を務めている山本太郎のように政治家として結果を残していたり、第一線で活動している人もいます。党としては、タレントとしての知名度を使っての票集めが目的でしょうが、中にはちゃんと勉強をして、本気で政治の世界で働こうと思っている人もいますから」

 タレントにとって、政治の世界が“第二の人生”として向いていることがある、と宝泉氏はこう続ける。

「立候補する人たちは、昔はある程度活躍していたけど、今はそこまでは……という人たちがほとんど。言ってしまえば“売れていない”人たちです。参議院議員の任期は6年。この間は収入が保証されますが、次回の選挙で落選したら、無職です。そうなったときに、芸能界へ簡単に復帰できるのかは疑問ですよね。

 今、スケジュールが埋まっているタレントで政治に興味があったとしても、6年後にはその人気がどうなっているのかわかりません。だから知名度がありつつも、今はそこまで売れていないタレントにとっても、担ぎ出す党にとってもお互いウィンウィンな関係なんです」(宝泉氏、以下同)

 また、ここ何年かでのSNSの浸透も追い風になっているという。

「ラサール石井さんにしても世良さんにしても、自身のSNSで政治的なコメントを発信していました。党からすれば主義主張がわかりやすいからオファーをしやすくなる。本人も世間からの反応がストレートに伝わるので、炎上したり、同意されたりと手ごたえを感じやすい」

 政治に参加しやすくなったことは、民主主義としては成熟しているのかもしれないが、政治というもの自体が軽くなったのでは、と宝泉氏。

「私は幼いころ、総理大臣には東大の法学部を出なくてはなれない、と思っていました。でも今はそんな時代ではない。だって三原じゅん子が大臣になるんですから(笑)。彼女は自民党の中で、重鎮たちの覚えもめでたく、女性議員を重用しています、という担ぎやすい“神輿”。政治家としての能力だけを買われての大臣とはいえません」

 軽い神輿ほど担ぎやすい─。今回の選挙で当選するタレント議員は、どれだけ仕事をしてくれるのだろう。軽くても重くても、大切なのは結果なのだ。

取材・文/蒔田稔

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  • れいわの岡本麻弥氏もタレント候補か。
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