その心身の不調は「結婚のストレス」かも? 離婚を考える前に、夫婦の“すれ違い”を減らすための5つの習慣とは

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2025年07月19日 19:50  まいどなニュース

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離婚、でもその前に(metamorworks/stock.adobe.com)

「結婚がストレスになるなんて……」「このままだと離婚をしてしまいそう……」

【表】もう限界…離婚が頭をよぎったときのチェックリスト

そう思う方もいるかもしれません。

結婚生活のストレスを軽減するには、夫婦関係を見直し、工夫を取り入れることが必要です。本記事では、結婚生活のストレスの原因と、夫婦関係改善方法を5つ紹介します。

結婚生活がストレスになる原因とは?

結婚生活は、恋愛期間とは違い、日常の積み重ねによって成り立っています。そのため、些細なことが積もり積もって大きなストレスとなることも少なくありません。

結婚生活においての代表的なストレスの原因は以下のとおりです。

◆夫婦間の価値観の違い

結婚生活がストレスに感じる大きな要因の一つが、夫婦間の価値観の違いです。

恋愛中はお互いの違いを「個性」として受け入れられていたことも、結婚後の共同生活では日常の小さなズレとして積み重なっていきます。

価値観の違いは、お金の使い方、家事のやり方、子育ての方針、仕事に対する考え方など、あらゆる場面で表面化します。

◆金銭感覚のズレ

金銭感覚のズレは、特に夫婦間でストレスを生みやすいポイントです。

たとえば、一方が「貯金を重視する堅実派」であるのに対し、もう一方が「今を楽しむためにお金を使う派」だと、日々の支出や大きな買い物の際に衝突が生じます。

小さな買い物でも積もり積もれば不満となり、やがてお金の問題が夫婦間の大きなストレス源となってしまうことがあります。

◆生活習慣や家事分担の違い

生活習慣や家事分担の違いも、結婚生活でストレスを感じる原因です。

朝型と夜型、整理整頓が得意な人と苦手な人、家事をきちんとこなしたい人と気にしない人など、生活の基本的なスタイルが異なると、日常の些細なことでもイライラが募ります。

また、家事や育児の負担が一方に偏ることで不公平感が生まれ、これが夫婦関係の緊張を生むことも少なくありません。

◆コミュニケーション不足

結婚生活において、コミュニケーションは夫婦関係を円滑に保つための重要なポイントです。

しかし、忙しい日常やお互いの気持ちのすれ違いによって、気づかないうちに会話が減り、関係が冷え込んでしまうことがあります。特に、相手に対する不満や不安を溜め込んでしまうことで、ストレスが蓄積され、夫婦間の距離がさらに広がってしまうことが少なくありません。

ここでは、コミュニケーション不足が引き起こすストレスの具体的な要因について見ていきましょう。

◆会話が減ることで生まれる誤解

結婚生活の中で会話が減ると、相手の気持ちや考えを正しく理解する機会が少なくなり、誤解が生まれやすくなります。

たとえば、「相手は私に興味がないのかもしれない」「冷たくされたのは嫌われているからだ」といった不安が膨らみ、実際には些細なことが原因でも、気持ちの溝が深くなってしまうことがあります。

お互いに心の中で勝手な解釈をしてしまうことで、話し合いを避けるようになり、結果的に関係が悪化するという悪循環に陥るのです。

◆スマホや仕事が原因で交流が減る

現代の夫婦にとって、スマホや仕事の存在は大きな影響を与えています。

仕事で忙しい日々が続くと、帰宅後は疲れて会話をする余裕がなくなり、ついスマホをいじることで気持ちをリセットしようとすることがあります。

しかし、この時間が積み重なることで、パートナーとの会話の機会が減少し、相手への関心や理解が薄れてしまうのです。「同じ空間にいるのに心は離れている」と感じる瞬間が増えることで、夫婦関係にストレスが生じやすくなります。

◆義理の家族との関係がストレスに

結婚は2人の関係だけでなく、家族同士のつながりも生まれるものです。義理の家族との関わりは、夫婦関係を支える存在になることもあれば、逆にストレスの原因になることもあります。

ここでは、義理の家族との関係でストレスを感じる主な要因について詳しく解説します。

◆義理の両親との距離感が難しい

義理の両親との関係は、適切な距離感を保つことが大切です。しかし、頻繁な連絡や訪問、プライベートへの過干渉が続くと、精神的な負担となることがあります。

特に、義両親が良かれと思ってアドバイスしてくる内容が、自分たちの価値観やライフスタイルと合わない場合、ストレスが蓄積されやすくなります。

◆パートナーの家族びいきが生む不満

もう一つの大きなストレス要因は、パートナーが自分の家族の意見ばかりを優先するケースです。義理の家族との意見の食い違いがあった際、パートナーが自分の立場を理解せず、一方的に家族側に立つと、不満や孤立感が生まれやすくなります。

このような状況が続くと、夫婦の信頼関係にも亀裂が入りやすくなるため、パートナーに対して「私の気持ちをもっと理解してほしい」という気持ちが強まります。夫婦間でお互いの立場を尊重し合うことが、ストレス軽減の鍵となります。

結婚のストレスが引き起こす影響とリスク

結婚生活で感じるストレスは、一時的な不満にとどまらず、心身の健康や夫婦関係、さらには家庭全体に大きな影響を与えることがあります。

ここでは、結婚のストレスが引き起こす主な影響とリスクについて詳しく解説します。

◆精神的・肉体的な健康への影響

結婚生活でのストレスは、知らず知らずのうちに心身に負担をかけ、さまざまな健康問題を引き起こすことがあります。心の不調だけでなく、体にも具体的な症状として現れることが多いのが特徴です。

◆ストレスが原因の体調不良やうつ病

継続的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、慢性的な頭痛、肩こり、胃腸の不調、不眠症などの体調不良を引き起こすことがあります。

また、ストレスが長期間続くことで、心の健康にも悪影響を及ぼし、うつ病や不安障害といった深刻なメンタルヘルスの問題を招くこともあります。

特に、「自分だけが我慢している」「誰にも相談できない」という孤立感が強い場合、症状は悪化しやすくなるでしょう。

◆夫婦関係の悪化による離婚リスク

結婚生活でのストレスが蓄積されると、夫婦間のコミュニケーションが減少し、お互いへの理解や思いやりが失われていきます。このような状態が続くことで、些細なことで口論が増え、心の距離が広がってしまうのです。

最終的には、修復が困難なほど関係が悪化し、離婚という選択肢を考えるようになることもあります。ストレスが直接の原因でなくても、積もり積もった不満がきっかけとなるケースは少なくありません。

◆子どもへの影響

夫婦間のストレスは、子どもにも少なからず影響を与えます。家庭内の不穏な空気や親の不仲は、子どもにとって大きな不安の原因となり、情緒不安定や学業への影響、さらには対人関係の問題として表れることがあります。

親がストレスを抱えていると、子どもとの関わり方にも余裕がなくなり、結果的に親子関係にも悪影響を及ぼすことがあるため、夫婦間の問題を放置せず、早めの改善が求められます。

ストレスで離婚を考える前に!結婚生活を楽にする5つの方法

結婚生活のストレスが限界に達すると、「もう離婚した方が楽かもしれない」と考えてしまうこともあるでしょう。しかし、感情的な決断をする前に、夫婦関係を見直すことで状況を改善できる可能性があります。

ここでは、結婚生活を少しでも楽にし、前向きな関係を築くための5つの方法を紹介します。

1.夫婦の価値観をすり合わせる

結婚生活を円滑にするためには、まずお互いの価値観の違いを理解し、歩み寄ることが大切です。価値観の違いは避けられないものですが、それを受け入れ、お互いの考え方を尊重することで、不要な衝突を減らすことができます。

お互いの考え方を尊重する習慣をつける

夫婦間で意見が食い違ったとき、一方的に自分の考えを押し付けるのではなく、「相手はどう感じているのか」を意識しましょう。

意見が異なることは悪いことではなく、むしろお互いの視野を広げるチャンスと捉えましょう。定期的に本音で話し合う時間を作り、お互いの気持ちを確認することで、自然と理解が深まります。

2.意識的にコミュニケーションを増やす

日常の忙しさに追われると、夫婦間の会話が減り、気づかないうちに心の距離が広がってしまいます。意識的にコミュニケーションの機会を増やすことで、信頼関係を深めることができます。

毎日5分の「感謝の時間」を作る

会話の内容は特別なことでなくても構いません。

たとえば、1日の終わりに「今日はありがとう」と感謝の気持ちを伝えるだけでも、相手に対する思いやりが伝わります。この小さな習慣が、夫婦の心のつながりを保つ大きな力となります。

3.お互いの時間と空間を尊重する

常に一緒にいることが必ずしも良い関係を保つ秘訣ではありません。適度な距離感を持つことで、お互いの存在を改めて大切に感じることができます。

夫婦で適度な距離を取る

1人の時間を持つことは、心のリフレッシュだけでなく、自分自身を見つめ直す機会にもなります。

趣味や友人との時間を大切にすることで、心に余裕が生まれ、結果的にパートナーとの関係にも良い影響を与えるでしょう。

4.家事・育児の役割を明確に分担する

家事や育児に対する不満は、結婚生活で最も多いストレスの一つです。曖昧な分担では、どちらかに負担が偏りがちになり、不公平感が生まれてしまいます。

「やってくれるのが当たり前」をなくす

家事や育児は「気づいた方がやる」ではなく、具体的に役割を話し合い、明確に分担することが重要です。また、お互いの努力に感謝の気持ちを忘れずに伝えることで、協力し合う姿勢が自然と生まれます。

5.定期的にリフレッシュする時間を作る

夫婦生活がマンネリ化すると、ストレスが溜まりやすくなります。日常から少し離れてリフレッシュする時間を持つことで、新鮮な気持ちを取り戻すことができます。

夫婦でのデートや1人時間の確保

子どもがいる家庭でも、定期的に夫婦だけで過ごす時間を作ることが大切です。

また、1人の時間を確保することで、自分自身をリセットし、気持ちに余裕を持つことができます。こうした時間が、夫婦関係のリフレッシュに繋がるのです。

 〜夫婦カウンセラー松坂 梨加さんのコメント〜

「意識的にコミュニケーションの機会を増やす」ことは心の距離を再び近づける良いきっかけになります。

会話が減っていると気づいた方から取り組んでみましょう。難しく考えず、「おはよう」「お疲れさま」などの気軽な挨拶から始めるのはどうでしょうか。「ありがとう」の他にも感謝の気持ちを表す言葉として「助かった」「うれしかった」などがあります。笑顔で伝えるあなたの言葉は、相手の心に変化をもたらします。

結婚生活のストレスとうまく付き合うための習慣とは?

結婚生活においてストレスを完全になくすことは難しいでしょう。しかし、大切なのはそのストレスとうまく向き合い、コントロールすることです。

適切な習慣を取り入れることで、ストレスを軽減し、夫婦関係をより良いものにすることができます。

ここでは、結婚生活のストレスとうまく付き合うための具体的な習慣について紹介します。

◆ストレスを感じたときの上手な対処法を知る

ストレスを感じたとき、無理に我慢することは逆効果です。まずは自分の気持ちに気づき、適切な方法で解消することが重要です。

感情を抑え込まず、心の整理をするための方法として、日記をつけたり、信頼できる友人に話を聞いてもらったりするのも効果的です。

深呼吸や軽い運動など、簡単にできるリラックス法を取り入れることで、気持ちを落ち着かせることができるでしょう。

◆自分の時間を確保し、心に余裕を持つ

結婚生活では、パートナーや家族のために時間を使うことが多くなりますが、自分自身の時間も大切にすることが必要です。趣味に没頭したり、好きな音楽を聴いたりするだけでも気分転換になります。

短い時間でも「自分だけの時間」を確保することで、心に余裕が生まれ、結果として夫婦関係にも良い影響を与えます。

◆夫婦で楽しみを共有する

お互いに共通の趣味や楽しみを持つことは、夫婦関係を強化する良い方法です。一緒に過ごす時間が増えることで、自然と会話が増え、絆が深まります。

また、共通の目標や楽しみを共有することで、日常生活に新たな刺激を取り入れることができ、マンネリ化を防ぐ効果もあります。ただし、無理に趣味を合わせるのではなく、お互いが楽しめることを見つけることが大切です。

結婚生活のストレスを減らして幸せな関係を築こう

いかがでしょうか。

大切なのは、完璧な夫婦関係を目指すことではなく、2人で歩む日常をより心地よいものにしていくことです。

正しい知識を持ち、冷静に向き合うことで、幸せな結婚生活を築いていきましょう。

   ◇   ◇

◆監修者:松坂 梨加
自身の夫婦問題を契機に日本家族問題相談連盟にて恋愛・結婚・離婚を学び、離婚カウンセラー、マリッジカウンセラー資格を取得。「夫婦はコミュニケーションを工夫すればもっと幸せになれる!」をモットーに、相談者様をサポートする。夫婦問題を研究する中、私たちは気づかないうちに癖をつかってコミュニケーションをしていることを学ぶ機会があり、夫婦関係を円滑にするのも、修復するのもここがキーポイントになると確信した。自分の怒りの声に耳を傾け、責任をもち小さいうちにケアしていくことが大切だと考える。

職業:サービス業にて法人営業、個人営業、資産管理等を経験。コミュニケーショントレーナー経験。

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「リコ活」は、夫婦問題の課題解決型メディアです。夫婦関係のトラブルや離婚で悩む人に、専門家とのマッチングの場を提供するとともに、家族のカタチが多様化する時代にあわせた最新情報を発信しています。

(まいどなニュース/リコ活)

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