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<ヤクルト7−6広島>◇21日◇神宮
確信しつつも祈るように判定を待った。ヤクルト赤羽由紘内野手(25)がプロ野球史上初の“サヨナラリプレー弾”を決めた。
2点を追う9回2死一、三塁。広島ハーンの初球の内角低めスライダーをすくい上げた。打球は左翼ポール際に高々と舞い上がった。ただ打球はスタンドに届かず、フェアゾーンに落ちて転がった。赤羽は三塁に到達し、2人が生還。同点三塁打かと思われたが、審判団が「自らの判断で検証を行います」とアナウンスした。約3分の検証の末、打球は左翼ポールをわずかにかすめていた。2号3ランとなった。
判定を待つ静寂が解かれ、歓喜のウオーターシャワーを浴びた。三塁ベース上では寺内ベースコーチから「多分ホームランだよ」と伝えられ、本塁打の自信はあった。1軍公式戦で自身初のサヨナラ弾だけでなく。7回には2点差に迫る左前適時打も放ち、チームを今季初4連勝に導いた。お立ち台で「素直にうれしい気持ちでいっぱい。すごい気持ちが良かった」と声を張り上げた。
10年にリプレー検証導入後、ビデオ判定で結果が覆ってサヨナラ本塁打となったのは初だった。オフに内川聖一氏との自主トレでは「人生を変える1年にしろよ」と発破をかけられた。今季はここまでキャリアハイの63試合に出場。ユーティリティープレーヤーの枠を超え、レギュラーをつかみつつある。
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前半戦ラストゲームを土壇場で2点差をひっくり返す劇的勝利。高津監督は「まさかとは思った。失礼かもしれないけど。いろんな駆け引きをしながら打席の内容が、(サヨナラ弾直前の増田)のヒットも非常に良かったし、最後の赤羽は狙ったか狙ってないかは何とも言えないけれども、よく仕留めたんじゃないですかね」とたたえた。
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