東京地裁=東京都千代田区(AFP時事) 首都高速池袋線で昨年5月、トラックで渋滞の列に追突し6人を死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)罪に問われた元運転手、降籏紗京被告(29)の公判が24日、東京地裁(大川隆男裁判長)であった。被告人質問が行われ、降籏被告は「どんな理由があろうとハンドルを握った自分の責任は非常に重く、申し訳ないことをしてしまった」と遺族らに謝罪した。
事故の数日前から高熱が出ていたのに出勤したことについて「かなり厳しいなと思ったが、代替要員がおらず、やるしかないという気持ちだった」と述べた。
一方、被害者参加制度を利用して質問した遺族から犠牲者の名前を尋ねられ、答えられない場面もあった。償い方を問われ「現状では謝罪の手紙を書くことしかできない」と話した。
公判終了後に遺族2人が記者会見し、謝罪について「とりあえず裁判をやり過ごそうという言葉にしか感じられなかった」と述べた。