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<阪神2−0DeNA>◇26日◇甲子園
後半戦も輝が主役だ! 阪神佐藤輝明内野手(26)が球宴明け初戦のDeNA戦でリーグ独走の26号ソロを放ち、快勝発進を呼び込んだ。1点リードの6回、左腕ケイから浜風を切り裂く弾丸アーチ。初回には高々と打ち上げた飛球を相手内野陣がお見合いし、野球漫画「ドカベン」の通天閣打法をほうふつとさせる幸運な安打が、大山の先制打を呼ぶなど大当たりだ。地元西宮市の野球少年&少女を招待した一戦で球宴第2戦から“2試合連続弾”。輝先輩はかっけえなあ。
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浜風に勝って、夢を届けた。佐藤輝が振り抜いた瞬間、甲子園に歓声が上がった。打球は逆風を切り裂き、瞬く間に右中間へスタンドイン。24日の球宴第2戦で横浜スタジアムの右翼ウィング席へ推定135メートル弾を放った虎の主砲が、会心の“2戦連発”だ。「いったかなと思ったんですけど、一応走りました」と笑わせたが、勝利への流れを決定づける千金弾だった。
「ゲーム展開的にも、すごく大きな1本だったのでよかったです」
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1−0で迎えた6回1死。DeNA先発ケイの148キロツーシームを完璧に捉えた。両リーグ独走の26号ソロ。「本当にいい投手。そういう投手から打てたのは意味がある」。チームが前半4試合で27回1得点、防御率0・33と抑え込まれた苦手左腕を痛打。才木を援護する貴重な追加点に、藤川監督も「ああいう1発は大きい」とたたえた。
この日は自身も所属した甲東ブルーサンダースなど、西宮市内で野球に励む小学生を招待。オフに野球教室で指導し、この日大声援を送ってくれた子どもたちに最高のプレゼントを贈った。「僕のホームランを見に来ていると思うので、いいところを見せられてよかった。満足です」。先輩は誇らしげに胸を張った。
1発だけではない。初回には、漫画「ドカベン」に登場する坂田三吉の秘打「通天閣打法」さながらの一撃を放った。2死一塁で、高々と内野上空へ打ち上げた。あまりに高く上がったため、一瞬見失ったようなDeNA内野陣がお見合いすると、打球はマウンド付近にポトリと落ちて内野安打に。2死一、三塁に好機を広げ、続く大山の先制適時打を呼び込んだ。「大山さんが打ってくれたのでよかった」。規格外のスイングゆえに生まれた、規格外の特大飛球ヒットだった。
3月28日の開幕広島戦でも先制1号2ランで白星発進を導いた。後半開幕のこの日も1発で勝利に貢献した。65に積み上げた打点と合わせて2冠を快走。優勝まで主役を張り続けるムードが漂う。「本当にいい戦いができた。こういう試合を積み重ねて優勝に近づいていけるように頑張ります」。首位独走のチームは、2位巨人とのゲーム差を10に拡大。4番が引っ張る猛虎軍団の勢いは、止まりそうもない。【塚本光】
◆通天閣打法 漫画「ドカベン」で大阪・通天閣高校のエースで4番、左投げ左打ちの坂田三吉が得意とした打法。ゴルフスイングのようなアッパースイングで、打球を高々と打ち上げる。高さは100メートルを超え、落下しながら打球が変化を起こして落球を誘う。高さ103メートルの大阪のシンボル、通天閣になぞらえてて命名された。ボールが落ちる前に走者が本塁を踏み、相手の落球で得点するシーンもある。
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○…オールスターに出場した森下、佐藤輝、大山の主軸3人は、この日打撃練習を室内で行った。夢舞台に2日間フル参戦したコンディションも考慮したもの。藤本総合コーチは「3人に限らず。室内で打った方が、バッティングの感覚も良くなる感じもある。ずっとそういうことじゃなく、コンディションも」と説明した。初回に2死無走者からその3人がつながって先制点を呼び、結果で応えた。
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