北海道・知床半島の羅臼岳(資料) 登山中の男性がクマに襲われ行方不明になっていた北海道斜里町の羅臼岳(標高1661メートル)で15日午後、捜索中のハンターらが遺体を発見した。道警は所持品などから、東京都墨田区の会社員曽田圭亮さん(26)と身元を断定した。
曽田さんは14日、友人と訪れていた羅臼岳を下山途中、クマに襲われ、やぶの中に引きずられて行方不明となっていた。
15日午後1時すぎ、男性が襲われた登山道から南西に約200メートル離れた地点で、捜索中のハンターが親子のクマ計3頭と遭遇、駆除した際に遺体を見つけた。周囲のやぶには血痕や引きずったような跡があり、衣類や財布なども見つかった。
道立総合研究機構が駆除されたクマのDNA型を鑑定し、曽田さんを襲った個体と同一かどうか調べるという。
羅臼岳では、12日にも登山者がヒグマに付きまとわれる事例が発生。斜里町は7月以降、人間を恐れないヒグマがたびたび目撃されているとして、注意を呼び掛けていた。