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博報堂DYホールディングスと博報堂が実施した「コンテンツファン消費行動調査」によると、コンテンツへの1年間の平均支出金額は1人当たり8万5137円となり、過去最高を更新した。
調査は、「ドラマ・バラエティ」「アニメ・特撮」「マンガ・ライトノベル」「小説」「映画」「音楽」「ゲーム」「美術展・博覧会」「スポーツ」「レジャー施設・イベント」「特定のタレント・人物」の11カテゴリーで実施した。
コンテンツへの平均支出金額は前年より6034円増加した。コロナ禍で一時落ち込んだが、2023年以降は3年連続の上昇となっている。
市場カテゴリー別では、「リアルイベント」の伸びが特に大きく、推定市場規模は前年比22%増の1兆2596億円に達した。「関連グッズ」(7106億円)や「パッケージ」(6991億円)、「デジタルコンテンツ」(4827億円)も引き続き高い水準を維持した。
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ジャンル別では「音楽」が最大で、市場規模は8005億円となった。内訳では、コンサートや音楽フェスなどの「リアルイベント」(3122億円)が過去2番目の高水準、「デジタルコンテンツ」(920億円)が過去最高を記録した。
博報堂は「リアルとデジタル両方でコンテンツの利用・体験の機会を積極的につくりながらグッズ販売といったコンテンツの周辺でも収益機会を得られるチャンスが続いている」と指摘した。
一方、コンテンツに支出する人数自体は減少傾向にあった。音楽ジャンルでは、2019年と比べて「リアルイベント」が648万人減少(37.1%減)、「関連グッズ」が188万人減(26.6%減)となった。
博報堂はこの要因について、デジタル上での発信の広がりによってコンテンツとの接触機会が増えた一方で、履歴をもとにおすすめされるコンテンツを中心に消費する傾向が強まっていると指摘。「自分の今の好みの少し外にあるようなコンテンツ、ジャンルの違うコンテンツを楽しむことが減ったことが、支出層減少の背景にある」と分析した。
どれだけ多くの生活者に接触できているかを示す「リーチ力」と、ファンに支出を促す力を示す「支出喚起力」のランキングの両方でトップ20位までに入ったのは、『鬼滅の刃』『名探偵コナン』『ONE PIECE』『ポケットモンスター』、音楽アーティストの「Mrs. GREEN APPLE」だった。音楽アーティストで両方にランクインするのは、2022年調査の「嵐」以来となった。
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本調査は2月25日〜3月13日、全国15〜69歳の男女1万人を対象に、インターネットで実施した。
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