バス車内で2歳息子が大興奮。「元気ね」と話しかけてきた高齢女性の“次の言葉”に大ショック/びっくり体験人気記事BEST

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2025年08月23日 09:11  女子SPA!

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 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年8月8日 記事は取材時の状況)

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 無邪気な子どもの姿は、親にとって嬉しいものです。しかし、嬉しい気持ちをまだ言葉で表現できない2歳ごろの子どもとの外出は特に気疲れする方も多いようです。

 今回は、2歳児を子育て中の神田麻野さん(36歳・仮名)が、子どもとの外出先での周りの反応に複雑な思いを抱いたエピソードを語ります。

◆2歳の男の子は乗り物好き

 神田さんは2歳の男の子を持つ専業主婦。結婚を機に長年勤めていた会社を退職し、日中は息子と二人で過ごすことが多いそうです。

「夫とは職場結婚です。忙しい職場だったのもあって、結婚後に夫とすれ違いたくなかったので私が退職する決断をしました。今は、はじめての育児に奮闘中です」

 息子と二人で過ごす時間は、神田さんにとってかけがえのない時間のようで。

「2歳になって息子は乗り物に興味が湧いてきたようで、よく電車やバスの絵本を持ってきて何度も読んで欲しいとせがみます。まだ少ししか喋れないのですが、『よんで』と『もっかい(もう一回)!』だけは一日何度も言っている気がします」

◆はじめての子連れバス乗車に苦戦

 神田さんの住む場所は、駅から20分離れた郊外で普段は車で出かけているそう。

「ショッピングセンターやスーパーに行くのも車です。子どもが小さく、移動するのが大変なので車移動はラクですね」

 毎日の移動には車を使っている神田さんでしたが、乗り物が好きな息子にたまには乗せてあげたいと子連れのバス移動にチャレンジしたそうです。

「退職してから一度もバスに乗っていなかったので、新居に引っ越してからはじめてのバスでした。それまでは私、バスは子連れに優しいものだと勝手にイメージしていたんですよね」

 神田さんはベビーカーに息子を乗せたまま、バスに乗車したそう。

「普段バスに乗らないから、バスの乗車ルールとか全然わからなくて。いざ、バスに乗車するとなった時に、あれ? この階段のままベビーカーを持ち上げるのかとか、思ったより車内が狭いなと感じました」

◆息子がバスに大興奮!

 バスに乗ると、大興奮した息子は喜びの雄叫びをあげます。

「息子は叫び声を上げながら、バスに乗った喜びを表現していました。ベビーカーに座った足をバタバタさせながら、バス車内のボタンや吊り革や広告がある上の方を指さしていましたね。『きゃー』とか『バチュー、ブッブー』などと言っていました」

 静かなバス車内に響く息子の騒ぎ声に、神田さんは周りの目が気になったそう。

「なんとか息子の声を抑えようと『しーっ。静かにしようね』と言いましたが、興奮している息子には伝わらず、なかなか静かにできなくて」

◆高齢女性に言われた言葉にショックを隠せない

 そんな中、神田さんに近づいてきたのは60代くらいの女性。

「その方は私の方へ近寄ってきて、『お母さん、元気な息子さんで大変ね』と言ってくれました。周囲の目が気になっていたので、最初に声をかけてもらった時は嬉しかったですね」

 しかし、その後に高齢女性はこう続けたと言います。

「でもね、バスには障害のある人も乗っているの。私もこう見えて、大きな音に弱いのよ。だから、子どもを静かにできないなら、バスには乗らないでね」と。

 神田さんはその高齢女性の強い一言がずっと心に残っているそう。

「女性に『バスには乗らないでね』と言われた時は、胸が締め付けられる思いになりました。私だってワンオペでこんなに頑張っているのに、子どもがうるさいと言われてすごくショックで……」

◆冷静になって気付いた現実

 しかし数ヶ月経った今なら、高齢女性の言った意味も分かると神田さんは続けます。神田さんは役所に問い合わせ、バスに乗っている人の年齢層を聞いたそう。

「役所に問い合わせてみたら、バス利用者の半分以上は60歳以上の方だったんです。自治体が『70歳以上運賃無料』や『障がい者運賃半額』などのパスポートを発行していて、お年寄りや障がいを持った方が利用しやすいようでした。バスのお客さんの半分は高齢者で、障がいのある人も利用しているのなら、大きな音に敏感な方も一定数いるのだと思います。あの時、つい、ふてくされた態度を取ってしまったことを今は反省しています」

◆誰しも目の前の現状とたたかっている

 他人からのきつい一言に凹むだけでなく、事実を調べて反省もしていると話す神田さん。

「誰しもが必死に目の前の現状とたたかっているんだと思います。私も、子育て中のホルモンバランスの乱れとはじめての育児に必死で、周りがみえない事も多いから。ひとまず次回の息子とのバス乗車は、息子がもう少しお話しを聞けるようになってからかな」

 様々な状況の人が共に生きていくには、互いに寄り添う姿勢が大切なのかもしれませんね。

<取材・文/maki イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust>

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