昭和世代は仰天 「劇団係」「お笑い係」「カードゲーム係」…令和の小学校に“変わり種係”が続々! 自主性育む教育改革の最前線【元教員が解説】

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2025年08月30日 09:50  まいどなニュース

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現在の係活動に驚く親御さんたち ※画像はイメージです(studio11/stock.adobe.com)

Aさんには小学4年生の子どもがいます。子どもが学校から持って帰ってきた予定表をふと見てみると、「係活動」と記載されているのが目に入ります。係活動とは一体何をする時間なのか分からなかったAさんは、子どもに「係活動って何をしてるの?」と聞いてみました。

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この問いに子どもは「それぞれの係の活動をする時間だよ」と答え、続けて「僕は劇団係やってる」と言いました。さらに劇団係の詳細を聞いてみると、どうやらイベントがあるときに劇を披露する係であることも説明してくれました。

Aさんは自身の子どもの頃を振り返ると、係といえば保健係や生き物係などしかなかったので、今どきの学校の係活動の幅広さに驚きを隠せません。ではこのような係活動が増えたのはいつからなのでしょうか。元教師で、現在はコーチングの専門家として活動する坂田聖一郎さんに話を聞きました。

2000年代に実施された学習指導要領の改訂がきっかけ

ー現在のような係活動はいつぐらいからなのでしょうか

昔の小学校の係活動といえば、保健係や生き物係といった決まったものが中心でしたよね。今のような「お笑い係」や「レクリエーション係」「カードゲーム係」など、子どもたちが楽しみながら取り組めるユニークな係はほとんど見かけなかったはずです。大きな転機となったのは、2000年代に行われた学習指導要領の改訂で、係活動も見直され、「児童の自主性や創造性を育む」場として重視されるようになりました。

ー係活動がバラエティに富んでいるのは背景や理由があるのでしょうか

学習指導要領の改訂の結果、係活動は単なる役割分担から、子どもたちの興味や特技を活かす場へと進化しました。「クラスをもっと楽しくしたい」「自分の好きなことを活かしたい」といった思いから、子どもたち自身が考えたユニークな係が次々に生まれています。

ここで押さえておきたいのが、「当番」と「係」の違いです。給食当番や掃除当番などは“当番”と呼ばれ、学校生活を円滑に進めるために全員が順番に担当するものです。一方で、“係”は子どもたちが自分で選び、責任を持って活動するもの。義務ではなく、自主的に関わっていく姿勢が育まれます。

時代とともに「目立つ存在」の定義も変わってきました。かつては「勉強ができる」「運動ができる」ことが注目されがちでしたが、今では「面白い」「アイデアが豊富」「人を楽しませるのが得意」といった個性にも光が当たります。そのような流れの中で、係活動は一人ひとりの“得意”を活かせる貴重な舞台となっているのではないかと思います。人前で発表するのが好きな子はお笑い係、友達と遊ぶのが好きな子はカードゲーム係、企画が得意な子はレクリエーション係など、それぞれの個性が活きる形に広がっています。

また、文化祭のような場がまだない小学校では、こうした係活動が“ちょっとした発表の場”としても機能しています。普段あまり目立たない子が、係の活動を通じて自信をつけたり、クラスの中で新しい役割を見つけたりすることも少なくありません。

係活動の変化は、ただの「面白さ」ではなく、子どもたちの自主性・創造性・個性を大切にする教育の一環です。

もしお子さんが「こんな係をやってるよ」と話してくれたら、「どんなことするの?」「どうやって決めたの?」とぜひ聞いてみてください。その中には、子どもたちが日々成長し、輝いている姿がきっと見えてくるはずです。

◆坂田聖一郎(さかた・せいいちろう)ドラゴン教育革命代表
愛知教育大学教育学部卒業後、東京NSC9期に入学。同期だった現在「しずる」村上純とコンビを結成するも解散。その後、愛知教育大学大学院に入学し大学院生の傍ら、定時制高校で非常勤講師として国語を教える。卒業後、愛知県豊田市の正規教員として小中学校に勤務。2020年7月には「株式会社ドラゴン教育革命」代表取締役に就任。2022年「ままためコーチング塾」をスタート。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)

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  • 係でなくクラブだったね。劇や合唱は全員参加。集会クラブだとスローガン作成や学校祭看板政策設置等。漫画焼き物クラブやサッカークラブ等
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