河原で発見のクジラ化石は新種=「サッポロクジラ」と命名―札幌市

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2025年09月22日 15:01  時事通信社

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時事通信社

新種と判明したサッポロクジラの復元画(札幌市博物館活動センター提供)
 札幌市南区の河原で見つかったクジラの化石が、セミクジラ類の新属新種だと判明した。研究チームは、学名を「札幌の巨大なセミクジラ」を意味する「メガベリーナ・サッポロエンシス(和名、サッポロクジラ)」と命名。論文は22日までに英学術誌パレオントロジア・エレクトロニカに掲載された。

 チームによると、化石は2008年10月、散歩中の男性が豊平川の河原で発見。その後の調査で、指や背骨を含む全体の7割程度が見つかった。約900万年前のもので、体長は推定約13メートル。骨の形状が従来のセミクジラと異なることから、新属新種と判断された。

 1600万〜600万年前のセミクジラ類の化石は世界的にも発見されていないことから、進化の過程解明に大いに役立つという。

 チームに加わった札幌市博物館活動センター(同市豊平区)の田中嘉寛学芸員は「保存状態が世界で一番いい。空白で何も分からなかった期間を埋めるクジラだ」と強調。「住んでいる街の名前が付いた生き物のことを知ってもらいたい」と話している。 

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  • セミクジラって、どこらへんが「セミ」なんだろう?
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