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英俳優コリン・ファース(65)の元妻で、環境保護活動家のリヴィア・ジウジョーリ・ファースさん(56)が、トランプ米大統領の国賓としての英国訪問における英王室の対応を「卑怯な振る舞い」と非難し、抗議のため大英帝国勲章を返上すると発表した。
トランプ大統領は17日、国賓として異例の2度目の英国訪問を行い、ウィンザー城でチャールズ国王夫妻の出迎えを受け、国賓としては過去最大規模となる歓迎式典が行われた。
19年にファッション業界における持続可能な取り組みが称えられて大英帝国第5位勲章のMBEを受章したリヴィアさんは、自身のインスタグラムに長文メッセージと動画を投稿。「特に先週の出来事を考えると、大英帝国の一員であることを受け入れることができません」と述べ、手に持っていた勲記を破り、勲章を送り返すと宣言。理由はキャプションを読んで欲しいと述べた。
「大英帝国とその有害なシステムの残滓に反対しているが、私を教育して支えてくれた多くの衣料品労働者の活動家たちを代表してこの栄誉を受け入れました。当時、皇太子だったチャールズ国王と彼が数十年に渡って社会正義と環境正義のために闘ってきたことに深い敬意を抱いています」とキャプションに記したリヴィアさんは、トランプ大統領を歓迎するウィンザー城での晩餐会を含む華やかな催しはチャールズ国王が掲げていたと思っていた価値観に反するとの考えを示した。
「これを書いている今、私たちは国連総会であのひどい人間(トランプという)が暴走し、彼の毒のある巧みな表現が増幅され、正当化されるのを目のあたりにしている」とトランプ大統領を批判し、そのような人物をなだめ、称賛し、正当化するやり方には納得ができないと述べ、国王が掲げていたと思っていた価値観、あるいはその精神を何も示していなかったと返上の理由を説明した。
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続けて「自然界と地球上で最も弱い立場にある人々を抹殺しようとする人物をなだめようとする、恐ろしく卑怯な行為」だと王室を痛烈に批判し、「私たちが目撃したこの滑稽な茶番劇と公平さと正義という深く根付いた価値観との折り合いをつけられない、多くの高潔で良識ある英国人を私は知っています。立ち上がることでのみ初めて、私たちの気持ちを伝えることができるのだと思います」と締めくくった。
イタリア出身のリヴィアさんは、アカデミー賞主演男優賞を受賞した映画「英国王のスピーチ」(10年)などで知られるファースと97年に結婚して2人の子どもをもうけ、「おしどり夫婦」として知られていたが、21年に自身の浮気が原因で離婚した。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
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