トランプ米大統領=21日、ワシントン(EPA時事) 【ワシントン時事】トランプ米大統領は25日、カナダに10%の追加関税を課すとSNSで表明した。関税を批判するカナダ・オンタリオ州の広告を「虚偽」だとし、大リーグのワールドシリーズの放送でも使用されたことを非難した。
カナダには35%の関税が課されており、上乗せされれば45%となる。ただ、貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に準拠する製品は対象外。トランプ氏は関税引き上げの時期には触れなかった。
オンタリオ州政府は、関税を批判するレーガン元大統領のラジオ演説での発言を抜粋したテレビ広告を制作。トランプ氏はこれに反発し、カナダとの貿易交渉を打ち切る考えを表明した。この日も「レーガン氏は関税を愛していたが、カナダは(広告で)違うと言っている」と批判。「重大な事実誤認で敵対的な行為だ」と強調した。
オンタリオ州のフォード首相はカナダのカーニー首相との協議を踏まえ、交渉再開のため27日から広告を停止する考えを示していたが、ワールドシリーズのドジャースとブルージェイズ戦では広告を流すとしていた。