
愛媛県今治市で2024年1月、ピアノ教師の冨田小雪さん(当時64歳)を殺害したなどとして、殺人や監禁などの罪に問われた同県西条市の無職、榊原正道被告(35)の裁判員裁判が27日、松山地裁(渡辺一昭裁判長)であり、検察側は懲役25年を求刑した。判決の言い渡しは31日。
検察側は、榊原被告が被害者の首を5回にわたって切りつけたとして「強固な殺意に基づく残忍な犯行」と主張。元交際相手の次女を連れ回した点についても「(次女の)意思に反した犯行」とした。一方、弁護側は、榊原被告が被害者ともみあった際に首が切れた可能性があるとして「傷の深さや数だけでは意図的だと証明できない」と訴え、監禁についても成立しないと主張した。榊原被告は「身勝手な行動で大切な命を奪い、申し訳なかった」と謝罪した。
起訴状などによると、榊原被告は同年1月26日午後2時20分〜同5時10分ごろ、今治市内の冨田さん宅に侵入。持参した包丁(刃渡り約15・9センチ)で冨田さんの首を複数回切りつけて殺害し、ピアノレッスンに訪れた男子中学生の両手足首を結束バンドで縛るなどしてけがをさせた。また、冨田さんの次女の体を引っ張るなどして車に同乗させ、翌27日まで車内に監禁したなどとしている。【広瀬晃子】
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