ワールドシリーズ初白星を挙げたブルージェイズのトレイ・イェサベージ(写真=GettyImages)ワールドシリーズ第5戦
● ドジャース 1−6 ブルージェイズ ○
<現地時間10月29日 ドジャー・スタジアム>
トロント・ブルージェイズがロサンゼルス・ドジャースとのワールドシリーズ第5戦に快勝。シリーズ成績を3勝2敗とし、32年ぶりの世界一へ王手をかけた。
敵地での第5戦は衝撃の幕開けとなった。左腕スネルに対する初回、1番デービス・シュナイダーが内角高めへの初球フォーシームを振り抜くと、ポストシーズン初本塁打となる先頭打者アーチが左翼スタンドに着弾。続く2番ウラジーミル・ゲレロJr.も2戦連発の8号ソロを左翼スタンドへ突き刺し、試合開始からわずか3球で2点を先制した。
幸先良く援護を貰った22歳の新人右腕イェサベージは先頭の大谷翔平を投ゴロ。2番に打順が繰り上がったスミスを左飛に打ち取った。続く3番ベッツを空振り三振に仕留めて三者凡退に抑えると、そのまま3回裏の先頭打者まで5者連続三振。3回裏には8番キケ・ヘルナンデスに1号ソロを浴びたものの、二死から大谷を得意球のスプリットで空振り三振に斬った。
1点を返された直後には再び打線が援護。4回表、先頭の5番ドールトン・バーショがライト前方へ安打を運び、右翼手テオスカー・ヘルナンデスの守備がもたつく間に三塁へ。続く6番アーニー・クレメントがきっちり中犠飛を打ち上げ、すぐさま2点リードに戻した。
7回表にも二死一、三塁と好機を作って先発スネルを降板させ、2番手右腕エンリケスの暴投と3番ボー・ビシェットの右前適時打で2点を追加。8回表には8番アイザイア・カイナーファレファがシリーズ初安打となる左前適時打を放ち、ダメ押しの1点を加えた。
イェサベージは最終的に7回までわずか3安打、無四球、1失点とドジャース打線を圧倒し、ワールドシリーズ初白星をマーク。先発打者全員から計12三振を奪って1949年のドン・ニューカム(ブルックリン・ドジャース)を上回り、新人投手によるワールドシリーズの最多奪三振記録を打ち立てた。
第3戦では延長18回に及ぶ一戦を惜しくも落としたものの、敵地ロサンゼルスでの3連戦を勝ち越し。本拠地トロントへ戻り、現地時間31日(日本時間11月1日)に第6戦を戦う。