【相撲部屋直伝】力士を支えた“栄養満点”ちゃんこ鍋を家庭で再現!プロが教える伝統と工夫のレシピ8選

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2025年11月30日 10:10  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

相撲部屋直伝「ちゃんこ鍋」レシピ

 力士の身体を支える「ちゃんこ鍋」。その味は部屋ごとに異なり、だしや具材、味つけにも個性が光ります。今回は相撲部屋8部屋の伝統と工夫が詰まったレシピを特別に再現!

しょうゆ、塩、味噌の3つが基本の味

力士の強靭な身体をつくるちゃんこ鍋は栄養バランスも抜群です

 教えてくれたのは、相撲ライターの飯塚さきさん。ちゃんこ鍋は3つの味が基本なのだとか。

王道のしょうゆ味のちゃんこ鍋は“ソップ鍋”と呼ばれ、味つけは甘めなことが多いです。身体の細い力士を“ソップ形”と呼ぶのですが、スープ取りに使う鶏がらを連想させることが由来。

 次に、さっぱりした塩ちゃんこ鍋。こしょうやごま油などを合わせることが多くアレンジの幅も豊富で、力士にも人気です。最後に、味噌。部屋によって味噌の種類は違いますが、豚肉と味噌の優しい甘みが融合しておいしいんです

 今回は各部屋の鍋を家庭でも再現しやすいレシピに作成。

「いつもは豪快な“目分量”で作っている部屋が多いのですが、今回は計量カップやはかりを使って丁寧に分量を測ってもらいました。それぞれの部屋の秘伝のおいしさをしっかり楽しんでもらえると思います」

※掲載している写真は、書籍『おすもうさん直伝!かんたん 家ちゃんこ』制作の際の取材時のものであり、記載の分量と同じものではありません。

【大嶽部屋】鶏ソップ鍋

 甘い味つけが特徴、野菜の芯まで無駄なく使う!

 元横綱大鵬の孫で、九州場所では三役復帰の関脇として土俵に臨む王鵬にも注目の大嶽部屋。鍋は食材を大切にし、あるものを生かすという精神から、野菜の芯までだしに使用。

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L※好みで調整
・鶏がら…1羽分※鶏がらスープの素(顆粒)でも可
・酒…適量
A[しょうゆ…約200ml、砂糖…大さじ3.5強、みりん…好みで]
【具材】
・キャベツ…1/2個
・しいたけ…1パック
・大根…1/3本
・にんじん…1/2本
・ごぼう…1/2本
・えのき…1パック
・油揚げ…好みで
・こんにゃく…1袋
・玉ねぎ…1〜2個
・鶏もも肉…2枚
・ニラ…好みで

【作り方】
(1)鍋に水を入れて酒をひとまわし加え、鶏がらを加え弱火にかける。
(2)キャベツをざく切りにし、しいたけは好みの大きさに切る。キャベツの芯としいたけの軸は(1)に加え、フタをして1〜2時間煮てだしをとる。
(3)大根とにんじんを乱切りにし、竹串がすっと通るくらいまで下ゆでしたらボウルに入れて冷ましておく。
(4)ごぼうをささがきにし、水にさらしておく。えのきは根元を落とす。油揚げは食べやすい大きさに切る。
(5)こんにゃくをコップの裏でたたき、やわらかくして縦にちぎり、下ゆでしておく。
(6)(2)から鶏がら、キャベツの芯、しいたけの軸を取り出す。
(7)玉ねぎをくし形切り、鶏肉を食べやすい大きさに切り、(2)に加え強火にする。
(8)アクが出てきたら、鶏肉の脂を取らないように注意しながらアクを取り、弱火にする。
(9)(8)に(4)のごぼうを浸した水を入れAを加える。
(10)別の鍋に具材を盛りつけ、(9)のスープを注ぐ。ニラを食べる直前にちぎって入れ、風味を出したら、完成!

【出羽海部屋】銀だらのチリ鍋

 酸味のきいたポン酢でさっぱり食べられる

 現存する部屋で最多となる9人の横綱を育て、3人が協会理事長を務める名門。部屋唯一の関取・幕内の御嶽海が所属。鍋はポン酢の代わりにクエン酸をとかしたたれで食べるのが伝統。

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L ※好みで調整
・昆布…1枚
【タレ】
・クエン酸(結晶)…5g
・湯…60ml
・しょうゆ…60ml
・長ねぎ(薬味用)…1/5本
【具材】
・銀だら…1/2匹
・えのき…1パック
・しめじ…1パック
・長ねぎ…4/5本 ※ニラでも可
・白菜…1/4株
・豆腐…1/2丁

【作り方】
(1)鍋に水と昆布を入れ、だしを沸かしておく。
(2)銀だらを二枚におろし、食べやすい大きさに切る。切り身を使ってもOK。薬味用の長ねぎはみじん切りにし、具材の野菜ときのこ、豆腐は食べやすい大きさに切る。
(3)たれの材料をすべて混ぜ合わせ、薬味用の長ねぎを加える。
(4)(1)を煮立て、食べる直前に具材を入れ、火が通ったら完成。

【時津風部屋】時津風部屋の湯豆腐

「湯豆腐」の概念が覆る、青のりと削り節風味

 双葉山(第35代横綱)が創設した伝統のある相撲部屋。現在は弟子には正代のほか、時疾風などが所属。部屋のおすすめ鍋がこちらで、一般的な湯豆腐とはまったく違い、青のりと削り節が香るたれが絶品!

材料(3〜4人分)
【タレ】
A[卵M玉…5個、しょうゆ…100ml、カツオだしの素(顆粒)…大さじ1/2、みりん…50ml、青のり…好みで、削り節…好みで]
・水(ゆで用)…適量
【具材】
・鶏もも肉…1kg
・豆腐…2丁
・しめじ…1と1/2パック
・えのき…1と1/2パック
・キャベツ…1/4個
・長ねぎ…1本

【作り方】
(1)たれを作る。タレの材料をボウルに入れ、混ぜ合わせる。しょうゆは味を確認しながら少しずつ足していくのがおすすめ。
(2)鍋に水を入れて沸騰させ、具材を素ゆでする。まずは鶏肉を入れ、アクを取ったら、豆腐、きのこ類、野菜の順に入れて火を通す。
(3)器に具材を汁とともに取り分け、たれを好みの量かけて完成。たれの濃さは調整しながらいろいろな味をお好みで。

【佐渡ケ嶽部屋】塩ちゃんこ

 炒めた鶏肉が鍋全体を香ばしくする

 優勝力士も多く輩出している名門の佐渡ケ嶽部屋。特に部屋頭であり、大関の琴櫻、直近で初優勝した琴勝峰などは11月場所も注目の力士。彩り豊かな塩ちゃんこは相撲ファンからの人気も高く、巡業で振る舞われたときに、なんと1800食売れたことも!

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L ※好みで調整
・酒…60ml
・鶏がらスープの素(顆粒)…15g
・塩…6g
・黒こしょう…少々
・白いりごま…好みで
・ごま油…適量
【具材】
・鶏もも肉…1kg
・大根…1/3本
・にんじん…1本
・キャベツ…1/2個
・小松菜…1/2束
・油揚げ…1〜2枚
・しめじ…1/2パック
・えのき…1/2パック
・豆腐…1〜2丁

【作り方】
(1)鶏肉をひと口大に切り、ごま油(分量外)をひいたフライパンであらかじめ炒めておく。全体に火が通ったら、軽く黒こしょうを振って火から下ろす。
(2)残りの具材は食べやすい大きさに切り、大根、にんじんは下ゆでしておく。
(3)鍋に水を入れて沸かし、酒を加えてアルコールを飛ばす。
(4)(1)と下ゆでした根菜を入れ、アクが出たら取る。
(5)残りの具材を入れ、鶏がらスープの素、塩、黒こしょうを入れて火が通るまで煮立ったら、最後に白いりごまとごま油を加える。

【高田川部屋】鯛塩ちゃんこ

 じっくり煮込んでとっただしが深い味わい

 2009年に先代の師匠である元大関・前の山から、元関脇・安芸乃島が高田川部屋を継承。11月場所は幕内の湘南乃海、竜電の活躍も期待がかかる。縁起のよい鯛を使った鍋は力士たちも大好物。

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L ※好みで調整
・鯛のあら…1尾分
・昆布…1枚
A[塩…大さじ3、砂糖…少々、しょうゆ…少々、みりん…少々、白だし…ふたまわし、鶏がらスープの素(顆粒)…大さじ1、貝だしの素(顆粒)…好みで]
【具材】
・鶏もも肉…2枚
・豚バラ肉…300g
・玉ねぎ…1個
・白菜…1/3株
・大根…1/3本
・長ねぎ…2本
・えのき…1と1/2パック
・ニラ…1束
・エリンギ…1と1/2パック

【作り方】
(1)鍋に鯛のあらと昆布、水を加え弱火で5〜6時間煮込む。※煮込む時間は、30分〜1時間程度でもOK。
(2)具材はすべて食べやすい大きさに切る。
(3)(1)をざるでこし、元の量になるくらいまで水を加える。
(4)大根を加え、竹串がすっと通るくらいのやわらかさになるまでフタをして強火で煮込む。アクが出てきたらお玉で取る。
(5)鶏肉と豚バラ肉を加え、アクが出てきたらお玉で取る。
(6)Aを加える。
(7)残りの具材のうち、きのこ類と長ねぎは先に入れ、少し煮立ったらほかの具材を加える。

【阿武松部屋】塩麹ちゃんこ

 鶏肉は塩麹につけて鍋の最後のほうまでプリプリ

 元関脇・益荒雄から元幕内・大道が継承した阿武松部屋。モンゴル出身の阿武剋を筆頭に立ち合いの馬力を武器に戦う力士たちがひしめく。鶏ももたっぷりのパワー鍋は部屋の日常食。麹の甘みがきいてやみつきになる味!

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L ※好みで調整
・鶏がら…1羽分
・昆布…1枚
・白だし…好みで
【具材】
・鶏もも肉…500g
・塩麹…50g
・大根…1/4本
・にんじん…1本
・キャベツ…1/4個
・しめじ…1パック
・えのき…1パック
・しいたけ…1/2パック
・ニラ…1/2束
・油揚げ…1枚

【作り方】
(1)昆布を水に一晩つけておく。鶏肉を食べやすい大きさに切り、塩麹に一晩つけておく。
(2)(1)のだし汁に鶏がらを加え、2〜3時間弱火にかけたら、昆布と鶏がらを取り出す。
(3)鶏肉以外の具材も食べやすい大きさに切り、大根とにんじんは下ゆでしておく。
(4)(2)に根菜と鶏肉を加え、白だしを好みの量加える。
(5)鶏肉が煮えたら、食べる直前にほかの具材を加え、火が通ったら完成。※ニラは風味が立つように最後にのせる。

【鳴戸部屋】スタミナ味噌ちゃんこ

 にんにくがきいた定番の具だくさん“豚味噌”鍋

 師匠は元大関・琴欧洲で、大相撲史上初の「ヨーロッパ出身力士が起こした相撲部屋」。11月場所では、モンゴル出身の欧勝馬、新入幕の欧勝海にも注目。ちゃんこはなるべく化学調味料を使わないのがポリシー。

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L ※好みで調整
A[酒…30ml、しょうゆ…30ml、みりん…30mlカツオだしの素(顆粒)…少々、砂糖…20g、味噌…120g、すりおろしにんにく…好みで]
【具材】
・大根…1/5本
・にんじん…1本
・豚バラスライス肉…500g
・しめじ…1/2パック
・えのき…1/2パック
・玉ねぎ…1個
・油揚げ…1枚
・キャベツ…1/4個
・絹豆腐…1/2丁
・小松菜…1/2束

【作り方】
(1)具材を食べやすい大きさに切る。
(2)鍋に水を入れ、大根とにんじんを入れて中火にかける。
(3)やわらかくなったら豚バラスライス肉を入れて強火にし、アクを取ったら弱火にする。
(4)Aを入れる。味がととのったら、しめじ、えのき、玉ねぎと油揚げを入れて煮込む。
(5)食べる直前にキャベツを入れ、キャベツがしんなりしてきたら絹豆腐と小松菜を入れて完成。

【春日野部屋】豚味噌ちゃんこ

 豚の脂の甘みがガツンと、相撲部屋らしい歴史ある伝統の味

 創設は1925年と伝統ある相撲部屋で、初代師匠は第27代横綱・栃木山。横綱・栃錦、横綱・栃ノ海と継承し、現在は元関脇・栃乃和歌が師匠を務める。伝統の豚味噌ちゃんこは特に先先代の親方栃錦のお気に入りだったそう。

材料(3〜4人分)
【スープ】
・水…1L ※好みで調整
A[合わせ味噌…50g、赤味噌…30g、砂糖…20g]
【具材】
・大根…1/6本
・にんじん…1/2本
・キャベツ…1/6個
・しめじ…1/2パック
・えのき…1/2パック
・豚バラ肉…500g
・油揚げ…好みの量

【作り方】
(1)野菜と豚バラ肉、油揚げを食べやすい大きさに切り、大根とにんじんは下ゆでしておく。
(2)鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら大根とにんじんを加える。
(3)Aをすべて加えて味つけをする。
(4)豚肉を入れて煮込み、アクが出たら取り除き、しめじとえのきを入れる。
(5)食べる直前に残りの具材を入れて、ひと煮立ちさせる。火が通ったら完成。

教えてくれたのは……飯塚さきさん●相撲ライター。早稲田大学卒業、ベースボール・マガジン社に勤務。'18年に独立、角界の取材を数多くこなす。TBS系テレビ番組『マツコの知らない世界』に出演し「週5ちゃんこを食べる相撲ライター」として話題に。著書に『おすもうさん直伝!かんたん 家ちゃんこ』(パイ インターナショナル)

撮影/岩崎美里

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