
その年1年間に発生した「ことば」の中から、とくに話題を集めた言葉に贈られる「『現代用語の基礎知識選』T&D保険グループ 新語・流行語大賞」。世相を反映した言葉が毎年選ばれている中、12月1日に2025年の“新語・流行語大賞”が発表された。今年の年間大賞は、高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」だ。
物議にもなった高市早苗首相の発言
「これは、高市氏が10月に自民党総裁選に就任した直後に述べた言葉です。日本で初の女性首相ということもあり、高市氏の覚悟が見えた言葉でしたね。“全員に馬車馬のように働いてもらう”“私自身もワークライフバランスという言葉を捨てる”の発言を頼もしく思った人もいたのではないでしょうか。
しかし最近は逆に“ワークライフバランス”を重視する方向に国民の働き方は変わっていっています。過度な残業によるメンタル不調や過労などさまざまな問題がある中での高市首相の発言に、批判の声も多く上がっていました」(地方紙政治部記者)
賛否はともかく、その後高市首相は自身の言葉の通り、就任以降かなり忙しく働きまわっているように見える。11月7日におこなわれた衆院予算委員会の前には、準備のため午前3時から出勤したと報じられていた。驚きのハードワークをこなす高市首相だが、さすがにこの時は
「国会の運営の仕方がおかしい」「もっと早く答弁書を受け付けるなり、仕組みを変えないといけない」といった意見が各方面から殺到。高市首相の体調を気遣う声があがっていた。
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自らが身を持って実践する「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」。流行語大賞の発表と共に都内で表彰式がおこなわれたのだが、なんと高市首相本人が式に出席し世間を驚かせている。
疑問視する声も
「多忙の合間を縫っての出席だろうと思われますが、いつもと変わらぬ笑顔で“さすが”といった登場でしたね。首相はまず年間大賞に選ばれたことに謝意を述べられた後、賛否両論あったことにも言及。
“決して多くの国民の皆さまに働きすぎを奨励するような意図はございません”と、働きまくるのはあくまで“自分自身”だと説明していました。“働いて”をたくさん繰り返し強調したことも、“その場の雰囲気です”“大きな意味はございません”とにこやかに明かしていました」(前出・地方紙政治部記者)
実際に日本に暮らすほとんどの人が耳にしたであろう、今年の新語・流行語年間大賞。しかしネット上では、「新語でもないし、流行もしていないのに大賞なんだ……違和感しかないわ」「確かに話題にはなったけど流行は一切してないよね」
などと、疑問視する声も。一方で、「なぜかやたらと叩かれてたけど、首相としてはすごく頼もしい発言だと思った」「表彰式にも出席するとは、マジで働きまくってるな」
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といった声もあり、さまざまな反響が広がっている。
大きな話題になった高市首相の発言。賛否両論、多種多様な意見が出ているところに、流行語大賞に選ばれた理由が見えるようだ。
