
子どもが成長するにつれ、教育費や習いごと代が増えるのはもちろん、家計のバランスも変わっていくものです。でも子どもが小さいうちはその感覚は分かりにくいのではないでしょうか。とくに家計を管理している場合は将来、お金の出入りがどのように変化していくか気になるところですよね。
『小学生以上の子どもがいるママに質問。貯金は小さいうちが1番貯まりますか?』この問いかけに、ママたちからさまざまな声が寄せられました。はたして“貯めどき”はいつなのか? 実際の声をもとに、それぞれの家庭のリアルを覗いてみましょう。
ある程度大きくなってからの方が貯まった
多かったのが「むしろ子どもが大きくなってからの方が貯まるようになった」という意見です。
『子どもが小さいうちは収入も少なかったから』
『子どもが小さいときの方がカツカツだった。保育料も高かったし、私も旦那も若くて給料が低かった。今は年収も上がって、塾代や学費の出費はあるけれど、貯金しながら資産運用もできる余裕が出てきたよ』子どもが幼稚園に入る頃に、ママがパートを始めて投資に回すケースも。
『子どもが幼稚園に入る、私のパート代を投資に回す、増えるって感じ。だから今の方が増え幅が大きい。ただ保険や積み立ては、早く始めた方がいいと思う』
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『子どもが小さい頃は保育料も学童代も高くて、貯金どころじゃなかった。今は上の子が大学生。世帯年収は倍以上になって、教育資金を計画的に使いながら貯められている』子どもが成長し、親のキャリアも安定すると支出が増えてもそれを上回る収入が得られる傾向があるようです。そのような“時間差の貯金力アップ”を実感している家庭もあります。
やはり小学生のうちが貯めやすい
一方で、「いやいや、小さいうちが勝負!」という声も根強くありました。
『わが家は中1と小4がいるけれど、小学校低学年の頃が1番貯まった。保育園の3歳未満児のときは保育料が高くて本当にキツかった』
『うちの地域は私立幼稚園しかなくて、補助もない時代だった。だから小学生の間が1番貯まった』また、「子どもが大きくなると“想定外の出費”が増える」という意見もありました。
『子どもが大きくなってくると塾、習いごと、友だちとのお出かけとか、とにかくお金がかかること増えていく。子どもが小さいうちにお金を貯めておいた自分を、今は本当に褒めたい』
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結局は世帯年収と家計バランス次第
もうひとつの現実的な意見が、「結局は年収と家計の組み立て方次第」というものです。
『年齢が上がって収入も上がったけれど、支出も増えた。でも貯金額も増えている』
『子どもにかかる経費が少ないうちは貯めやすい。でも旦那の年齢とともに収入がアップしたり、子どもの年齢が上がって妻が就労しやすくなったりして世帯収入が増えて、それが子どもにかかる経費を超えたら、貯金に回せる額も多くなる。私が働き始めてからは世帯収入が増えて、ここ数年で貯金ペースが一気に上がったよ』つまり、子どもが小さいかどうかよりも、“どのような働き方をしているか”“どの段階で収入が伸びるか”がカギになるということです。小さな子どもをひとり家に置いておくわけにはいきません。でも子どもが大きくなれば話は変わります。夕方まで、ひとりで留守番できる子も増えるのではないでしょうか。また、急な体調不良も減ってくるかもしれません。それがママの働き方の変わり目になるでしょう。共働きのタイミング、キャリアの安定期、住宅ローンや保険の見直しなど、家計を俯瞰して考えることが重要なのかもしれません。
「貯める時期」よりも家庭ごとの「貯める仕組み」を
ママたちの声を総合すると、小学生のうちは出費が比較的少なく、貯めどきになりやすい。ただし、親の収入や働き方の変化で“子どもが大きくなってからの方が貯まる”ケースも少なくないという結果になりました。つまり、子どもの年齢よりも、家計をどう設計するかが決め手のようです。
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文・岡さきの 編集・あいぼん イラスト・天城ヨリ子
