
<カーリング五輪最終予選:日本8−4米国>◇5日(日本時間6日)◇1次リーグ◇カナダ・ケロウナ
【ケロウナ(カナダ)=飯岡大暉】カーリングの26年ミラノ・コルティナ五輪最終予選が開幕し、女子で世界ランキング5位の日本代表フォルティウスが白星発進を決めた。初戦で同10位米国に8−4で勝利。相手のアクシデントに“神対応”しつつ、上位3チームのプレーオフ(PO)で再戦する可能性のあるライバルを撃破した。日本女子8大会連続の五輪へ向けて大きな一歩となった。次戦は6日(日本時間7日)、同13位ドイツと対戦する。
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勝利の女神がほほ笑んだ。五輪を渇望するフォルティウスが大きな白星を引き寄せた。スキップ吉村紗也香(33)は「アメリカは強いチーム。決定戦にも上がってくる。1戦目からいい形で勝利できたのはすごくよかった」とほほ笑んだ。
4−2とリードした第5エンド。相手スキップが最終投でドロー。スイーパーが懸命に氷を磨く。その途中で、最も内側にあった日本の赤い石にブラシが接触。赤い石が外に押し出され、米国の黄色が円心近くに止まった。本来なら“ルール違反”。石を置き直すなどの措置が取られる。しかし話し合いの末、米国の1点を認めた。吉村は「見た感じ、当たったとしても相手の方が強かった。相手に1点という形で」。五輪がかかる舞台で、カーラーらしいフェアプレーを披露。精神的な余裕を見せて、4−3で前半終了。後半に4点を加えて、勝ち切った。
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大会前から、自信に満ちあふれていた。初戦の約7時間前。練習を終えて「今までと違う冷静な自分がいる。ワクワクした気持ちの方が強い」と告白した。自身初の最終予選ながら落ち着いた様子。試合中も雰囲気にのまれずに、淡々と指示を出した。「冷静さと、いい緊張感と、ほどよいリラックス感がいい感じだった。自分の調子がいい時の感じだった。すごく心地よかった」と振り返った。
ただ、まだ1勝しただけ。夢舞台に向けては上位3チームのPOに進み、2枠の五輪切符を勝ち取らなければならない。「まだ課題がある。出た課題をクリアしながら、さらに精度を高めたい」と吉村。己の力を磨き勝利を追い求める。
▽初戦
日本 2002010021=8
米国 0200100100=4
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※後攻は日本
◆26年ミラノ・コルティナ五輪への道 五輪は10カ国が出場し、開催国イタリアを含む8枠がすでに決定。残り2枠を最終予選で争う。8チーム総当たりの1次リーグを行い、上位3チームがプレーオフ進出。予選1位と2位が戦い、勝者は五輪へ。敗者は予選3位との決定戦に回り、勝てば最後の切符を手にする。
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