
人生は何があるかわかりません。結婚して出産しても、離婚を選ぶ場合もあります。今回の主役は投稿者さんのママ友。3年ほど前に娘さんを連れて子連れ再婚をしたそうです。
『ママ友の娘が、ひとり暮らしができる年齢になったタイミングで、アパートを借りてひとり暮らしさせている。酷くない? そのママ友は再婚相手との間にできた子と親子水いらず3人で生活している……』自分の娘より再婚相手との生活の方が大事なんだねと投稿者さんは憤ります。親しいママ友であっても、他人の家の事情はわからないものです。「娘が大事だったらそもそも再婚なんてしていないだろう」というのは投稿者さんの考え。ここでは寄せられたコメントをもとに、再婚家庭における難しさを考えてみます。
女であることを選んだ毒親?ひとり暮らしでWin-Win
年頃の娘さんがいる家に、血の繋がらない男性を同居させるのはいかがなものかとの意見がありました。
『ママであることより女でいることを選んだのだろうね』
『娘にしてみても、家に知らないおじさんがいるのはイヤかもしれない。ママとの夫婦生活を想像しちゃうから。実際に子どもができているのだし』
『私の親族にも、まだ学生の子を手放した人がいる』
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年頃の娘を守るため?それでも再婚相手を優先したのはおかしい
娘さんが年頃なら、再婚男性との関係も考えなくてはならないでしょう。
『娘に手を出すかもしれないと思ったんだよ』
『娘ではなく男を追い出すべきでは?』ママ友が娘さんをひとり暮らしさせたのは、再婚相手との距離感を心配したからかもしれません。つまり「万が一娘に手を出すようなことがあっては困る」というリスク回避のために、距離を置いたのではないか、という見解です。ただしその場合でも子どもより再婚相手を優先したことになると、ママ友の選択に対して厳しい意見が目立ちました。
老いていくママが若い娘に嫉妬した?
もうひとつ指摘されたのはなんと「ママが娘に嫉妬したのでは?」という視点です。娘が年頃になれば、ママにとっては自分の衰えを実感させられる存在にもなり得るのかもしれません。
『そういう人って娘がお年頃になって女の部分に嫉妬をしちゃうのかな? 老いていく自分と、これからの娘。再婚相手のまぶしそうな眼を見たらメラメラと……』
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一方で、「浮気をされないように、娘を利用して旦那に媚びる妻よりはまだマシ」という意見も。なんともドロドロした展開です。血の繋がらないパパに対して妙な距離感を強いるケースがあるよう。家を別にしたこと自体は一種の防御策と言えるのかもしれません。
娘が自らひとり暮らしを望んだ可能性もある
追い出されたという投稿者さんの見解に対し、娘さん自身がひとり暮らしを選んだ場合もあるとの見方もありました。
『追い出すというより、娘さんがひとり暮らししたかったというパターンもあるよね』
『娘にとったら浮かれたママとそれに惚れるおじさんと暮らすより幸せかもよ』
『娘にとってはいいのかもよ? 年頃の女の子が血の繋がらないおじさんと同居とか気持ち悪いから』
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外野はうるさいけれど…ステップファミリー特有の悩み
実際に子連れ再婚を経験したママからも、リアルな声が寄せられていました。
『私も息子を連れて再婚し、旦那には娘がいた。今は4人で暮らしているけれど、とくに問題はない。長女は地元の大学に進学して大学卒業までは同居予定。普通の家族関係だと思う。でも旦那の前妻と同居している次女が心配。前妻は再婚するらしく、高1の次女が少し邪険にされている。頻繁に家にくるようになった。高1で多感な年頃なので旦那だけでなく、長女も私も心配している』
『それは酷いね。私は息子を連れて再婚したけれど、普通に幸せだよ』つまりステップファミリーを選び、幸せに暮らしている家庭はもちろんあります。必ずしも問題が生じるわけではないのでしょう。でもそれぞれ異なる悩みやすれ違いが生じる場合もあるようです。どちらか一方が悪いと単純には言い切れず、家族ごとに事情が違うのでしょう。
よく聞かないまま他人の家庭に首を突っ込まないこと
今回のケースは「再婚相手の子どもと家族3人で暮らすために、ママが娘を追い出した」という事実だけを見ると冷酷に映ります。でも見方を変えれば、娘さんにとってもメリットがある可能性は否定できません。再婚家庭では、血の繋がらない家族同士が一緒に暮らすことになります。血の繋がりがある家族でも問題が生じるように、それとは違う摩擦が生じる場合があるのでしょう。
ママ友が「女であること」を優先したのか、あるいは「リスクを避けた」のかはわかりませんが、いずれにせよ娘さんが自分の生活を確立できる環境を得たことはひとつの有り様。どのような事情があるのかわからない立場から、あれこれ言う必要はありません。
家族のカタチはさまざまですが、何より大切なのは誰かが犠牲にならない選択肢を探すこと。人の数だけ幸せのカタチはあるのです。投稿者さんは、ママ友の話をよく聞いてから判断してもいいのかもしれませんよ。
文・岡さきの 編集・あいぼん イラスト・ごぼふく
