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フィギュアスケートの全日本選手権が東京・代々木第一体育館で行われている。同大会は26年ミラノ・コルティナ五輪(オリンピック)の最終選考会を兼ねており、男女は各3枚の切符をかけて熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げている。女子のショートプログラム(SP)では島田麻央(木下グループ)が2位、中井亜美(TOKIOインカラミ)が3位と、同学年の17歳が躍動。この大会の優勝者は代表即内定となる一方で、ジュニアの島田は五輪出場資格を持たない。
なぜ、同じ年齢で差があるのか。国際スケート連盟(ISU)は22年6月、五輪出場の条件となるシニアの年齢制限を15歳から段階的に17歳へ引き上げると発表。23−24年シーズンから16歳、24−25年シーズンから17歳となった。シーズンの切り替わりは7月1日で、26年ミラノ・コルティナ五輪の代表資格者は25年6月30日時点での満17歳が条件。日本は高校2年生の世代にあたり、08年4月27日生まれの中井はシニア、同10月30日の島田はジュニアとなる。このため、中井は五輪の出場資格を持つが、島田は資格を持たない。
年齢制限は、各国の代表者から低年齢選手の心身への負担、健康への影響、競技短命への懸念からの措置。特にフィギュア女子は18年平昌五輪の15歳ザギトワら、低年齢層の金メダルが目立った一方で、選手寿命の短さが問題視されてきた。
22年北京五輪には、ROC(ロシア・オリンピック委員会)から世界最高点を持つ15歳のワリエワが出場。大会中にドーピング問題が表面化した際に、世界反ドーピング機関(WADA)の規定で16歳未満は「要保護者」として制裁を免れたため、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が出場継続を容認した。その判断が物議を醸し、年齢制限改定への流れが決定的となった。
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