用水路で見つけた“白いオタマジャクシ”→育ててみたら…… まさかの姿に「感動しました!」「とても興味深い」

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2025年12月21日 22:05  ねとらぼ

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白いオタマジャクシを飼育してみたら……

 田んぼの横の用水路で、白いオタマジャクシを発見。捕獲して飼育してみた動画が、YouTubeに投稿されました。動画は記事執筆時点で、229万回以上再生され、2万4000件を超える高評価を獲得しています。


【画像】まさかの姿


 動画を投稿したのは、生き物系YouTuberの森こんにゃく(@morikonnyaku)さん。以前には、昔いけすだった海のプールで“巨大モンスター”を捕獲して、食い尽くす様子が話題となりました。


 今回は、ある日の夜に田んぼの横の用水路で発見した“とんでもないもの”を捕獲して飼育してみるようです。


 森こんにゃくさんが夜のガサガサで発見した“とんでもないもの”……。それは体の色が白い、アルビノだと思われるオタマジャクシでした。なかなか出会える存在ではないので、なんとかして捕獲したいところですが……?


 素早く水の中を移動するオタマジャクシを根気強く狙い続け、やがて捕獲することに成功。恐らくヌマガエルだと思われる野生のアルビノのオタマジャクシを連れ帰り、飼育することにしたのでした。


 白いオタマジャクシを連れて帰宅すると、時刻はすでに深夜2時を回っていました。そこで洗面器にエアレーションと捕まえたオタマジャクシを入れておき、飼育環境は翌日整えることに。


 洗面器に入れた白いオタマジャクシを観察してみると、普通のオタマジャクシよりしっぽが短いようです。もしかすると、ザリガニなどの天敵に襲われたことがあるのかもしれません。


 翌日。幸いなことに、白いオタマジャクシは無事に生きていました。まずは生まれて初めて見つけたという白いオタマジャクシを、透明なケースに入れて観察してみることに。


 白いオタマジャクシはしっぽが短いせいか、少し泳ぎが下手な様子。また体は白色と金色の間くらいの色ですが、目の色は黒色でした。アルビノであれば目の色も薄く、赤っぽくなるはずなので、アルビノではないようです。何らかの突然変異が起きて、体が白くなった個体なのかもしれません。


 そんな白いオタマジャクシをよく見てみると小さな足が生えていて、もうカエルになろうとしている段階のようです。こんなチャンスはめったにないのでじっくり観察しつつ、元気に成長させていきたいところですね。


 なおウシガエルやオオヒキガエルなどの「特定外来生物」に指定されている種は、生きたまま移動させること、飼育することが外来生物法で禁止されています。しかしこのオタマジャクシについては外来種ではないと思われることから、大切に飼育していこうと思っているそうです。


 なお自然界において、普通の色とは異なる色の個体が生まれてくる可能性は非常に低いものです。またこのオタマジャクシのように白い色で生まれると外敵に見つかりやすく、すぐに捕食されてしまうため、長生きできないことが多いのだといいます。


 そう考えると白いオタマジャクシがここまで成長し、それを発見・捕獲したことは奇跡といっても過言ではないのかもしれません。森こんにゃくさんはこれまで何度もオタマジャクシをカエルになるまで飼育してきた経験を生かし、お世話に取り組んでいくことにしたのでした。


 数日後。白いオタマジャクシの餌食いが悪いことから、田んぼの土が入っている水槽に移動させることにしました。この水槽はガラス面にはコケが生え、水面には浮草があり、また微生物やカブトエビの赤ちゃんも泳いでいるため、オタマジャクシがもともといた環境にかなり近そうです。


 引っ越ししてから1日後。最初は警戒している様子でしたが、しばらくすると餌を食べてくれました。数日後には無事餌付けにも成功しましたが、なにやら普通のオタマジャクシと成長の様子が異なるようです。白いオタマジャクシは果たして、無事カエルになってくれるのでしょうか。


 白いオタマジャクシはそこから2週間経過してもカエルになろうとせず、さらに1週間後にも全く変化がありません。その数日後には少しだけ足が出ていましたが、この状況ではオタマジャクシのまま冬を迎えて、死んでしまう可能性が高そうです。


 そこで水槽の水を抜いて、「早く陸に上がらなければ」「早くカエルにならないと」というオタマジャクシの本能に訴えかけてみることに。少しずつ水を抜き、オタマジャクシのままでは生きていけない環境を作っていきます。


 1週間後には背中が出そうになるくらい水を抜きましたが、白いオタマジャクシは相変わらずカエルになりそうにありません。かわいそうではありますが、オタマジャクシのまま死んでいくことが一番かわいそうであるため心を鬼にして、限界まで挑戦していきます。


 森こんにゃくさんが調べたところ、先天性のホルモンや体質の問題なのか、一部カエルになれないオタマジャクシも存在するようです。またそういったオタマジャクシは、冬になるとそのまま死んでしまうことが多いのだとか。


 白いオタマジャクシがカエルにならないのは、突然変異であることが影響しているのかもしれません。しかしカエルと同じ両生類であるウーパールーパーでも、極限の環境で飼育するとまれに陸上化する個体がいるらしいという情報もあるため、ギリギリまで過酷な環境で飼育していきます。


 そこから2日後にはエサも与えずさらに水を抜きましたが、このままではひからびてしまうため翌日には水を入れることに。捕獲直後と同じ透明なケースに入れて観察してみましたが、その姿は捕獲した時からほとんど変化がありませんでした。


 しかしその後、一度危機感を覚えさせた白いオタマジャクシの動きが少し変わってきました。小さい足をしきりに動かすようになってきましたが、やっとカエルになろうとしているのでしょうか……?


 そこから1週間後には2回目の極限状態にしてみましたが、やはりカエルになろうとはしません。再度水を入れて10日後には3回目の極限状態にしましたが、状況は変わりませんでした。


 そこから1週間後(捕獲してから75日)。水を抜いては足してを繰り返し、何度もカエルスイッチを押しましたが、白いオタマジャクシがカエルになる気配はありませんでした。秋になって一気に気温が下がってきたこともあり、このまま過酷な環境を繰り返せば、その命を縮めてしまうかもしれません。


 そこで「カエルにしよう」という考えを一度捨てて、オタマジャクシのままでできるだけ長く飼育していくことに。同居するカブトエビとともに、ヤマトヌマエビと石巻貝を飼育している水槽に引っ越してもらうことにしたのでした。


 白いオタマジャクシを飼育したことによって、「カエルスイッチを押してもカエルにならないオタマジャクシがいる」という学びを得たという森こんにゃくさん。白いオタマジャクシについては水温などを調整しながら、できるだけ長生きさせてあげたいと考えているそうですよ。


 動画には、「感動しました!」「とても興味深い」「最高のドキュメンタリーでした! じんわり心が温まりました」「どんなカエルになるかドキドキしながら見ましたがそんなことがあるんですね」「すごく勉強になりました」「白たまちゃん長生きしてね」「カエルスイッチがいつか発動しますように」といったコメントが寄せられていました。


 森こんにゃくさんは、さまざまな生き物の様子をYouTubeチャンネル「森こんにゃく」の他にX(@morikonnyaku)やInstagram(@morikonnyaku)でも発信中です。


動画提供:YouTubeチャンネル「森こんにゃく」



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