サウジアラビアのカフェでノンアルコールビールを飲む客=2025年10月、リヤド(AFP時事) イスラム教の聖地を抱えるサウジアラビアで、酒類購入規制を緩和する動きが出ている。欧米メディアによると、観光業の拡大や外国人富裕層の誘致、保守的なイメージの刷新などが狙いで、酒の国内販売や持ち込みを禁止してきた「長年のタブー」を破りつつある。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)が2025年末に報じたところによると、サウジ政府はここ数週間、熟練労働者や裕福な外国人に与えられる「プレミアム居住権」を持つ非イスラム教徒の住民を対象に、首都リヤドの店舗でビールやワイン、スピリッツを購入することを認め始めた。公式発表はしていない。
WSJの報道によれば、サウジでは1950年代に酔った若い王族が英国の外交官を射殺して以降、アルコールが禁止された。国教であるイスラム教もまた、飲酒を禁じている。
米ブルームバーグ通信などは、リヤドでは2024年に非イスラム教徒の外交官を対象に約70年ぶりとなる酒類販売を始めており、今回の取り組みは規制緩和の対象を一部の外国人居住者にも広げるものだと伝えた。人気観光地である紅海沿岸の高級ホテルやリゾートでも、販売が認められる見通しだという。