横浜地裁=横浜市中区 首都高速湾岸線を時速268キロで走行し、追突事故で夫婦を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死など)の罪に問われた会社役員、彦田嘉之被告(56)の裁判員裁判の判決が27日、横浜地裁(足立勉裁判長)であった。足立裁判長は危険運転致死罪の適用を認め、懲役12年(求刑懲役15年)を言い渡した。
足立裁判長は事故の状況について、車線変更の際、「自車を横滑りさせ、被害者車両に衝突させた」と指摘。「安全な車線変更は困難だった」と検察側の主張を認め、危険運転の構成要件の「制御困難な高速度での走行」に該当すると認めた。
その上で、「事故が起これば人を死亡させる危険性が非常に高い常軌を逸した高速度で走行しており、悪質極まりない」と強調。「自己の運転技術を過信し、高速度運転の危険性に対する意識が低下していた」と、運転態度を非難した。
弁護側は公判で、「安定して走行していた」と主張し、制御困難な高速走行には当たらないと訴えていた。
判決によると、彦田被告は2020年8月、川崎市の首都高を高級スポーツカー、ポルシェで走行中、法定速度の3倍超の時速268キロを出すなどし、前方の車に衝突して夫婦2人を死亡させた。