
【写真】再現度高すぎる! 萩原聖人演じる辺見和雄
シリーズ累計発行部数3000万部を突破する原作漫画『ゴールデンカムイ』(野田サトル/集英社ヤングジャンプ コミックス)は、明治末期の北海道を舞台に、莫大なアイヌの埋蔵金を巡る一獲千金ミステリーであり、厳しい大自然の中で一癖も二癖もある魅力的なキャラクターたちが躍動するサバイバル・バトルアクション。主人公の元陸軍兵、“不死身の杉元”こと杉元佐一を山崎賢人(山崎の「崎」は正しくは「たつさき」)が、杉元と共に埋蔵金の在りかの手掛かりが描かれた「刺青人皮(いれずみにんぴ)」を求めて旅をするアイヌの少女・アシリパを山田杏奈が演じるほか、オールスターキャストで実写化している。
■ 爽やかなイメージを一新! 残忍な司令官を熱演
まず紹介したいのが、玉木宏演じる鶴見篤四郎だ。主人公の杉元と同じ日露戦争の死線をくぐりぬけ、現在は札幌に籍を置く帝国陸軍・第七師団の小隊長だったが、埋蔵金を探すために陸軍の逆賊となり、部下たちとともに刺青人皮の行方を追う。ときには部下が犠牲になるのも躊躇せず、冷酷に作戦を実行していく。原作では杉元と最後の最後まで戦う、いわば“宿敵”的な存在だ。
ビジュアルも強烈で、両目の周囲は焼けただれ、額には額当を常にしている。これらは戦争時に爆撃を受けて負傷した名残で、感情が高ぶると欠損した頭がい骨から“脳汁”が染み出してくるというおぞましい設定だ。一部前頭葉が吹き飛んだため、残忍な行為も躊躇なく行えてしまう。
そんな強烈キャラの鶴見だが、本作の実写化が決まった際、まず多くの原作ファンの頭をもたげたのは「鶴見中尉を誰が演じるの? そもそも演じられる俳優なんているの?」という疑問だろう。そんな原作ファンこそ、キャスト発表とともに、演じる玉木宏のビジュアルに唸ったはず。
若手時代に『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)の“千秋先輩”役などで見せた爽やかな印象を吹き飛ばすビジュアルには、「こんな玉木宏は見たことない!」という声があがった。実際本編でも残忍な鶴見中尉を完璧に再現。原作版の少しお茶目で紳士的な部分を削ぎ落とし、獰猛で残忍な鶴見中尉を演じている。
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■ 大物俳優がサイコキラーを熱演!
2番目に紹介したいのは、『連続ドラマW 』版の第2話「ニシン漁と殺人鬼」に登場する辺見和雄だ。演じたのは、プロ雀士としても活躍する萩原聖人だ。杉元らが探す入れ墨を背負う辺見は、全国で100人以上を殺害した罪で網走監獄に投獄されていたシリアルキラー。幼少期に弟が野生のイノシシに食い殺される瞬間を目撃してしまったことで「目覚め」てしまい、それ以来、死ぬ間際の人間の絶望で光を失っていく瞳を見たいがために殺りくを繰り返してきた。そんな辺見は偶然出会った杉元に自身と同じ“死の匂い”をかぎとり、「必死に抗った上で残酷に殺されたい」と強烈な欲望に駆り立てられるまま、杉元に襲いかかる。
サディスティックでありマゾヒスティック、嗜虐であり被虐。作中でも1、2を争う複雑で狂気のキャラクターが原作ファンの間でも人気が高い辺見を、萩原が見事に怪演した。さらに驚くべきことに、本作の撮影に際してあえて萩原が原作を読まず臨んだことも、理解力と演技力の高さが伺える。原作を読んで「見様見真似で作った辺見和雄」ではなく、萩原が解釈し「内から生み出した辺見和雄」だからこそ、より深くファンの心に刺さったのかもしれない。
辺見に扮して躍動する萩原に、黒沢清監督の映画『CURE』において、話しかけるだけで相手を殺人に駆り立てていく青年を思い出した往年のファンも少なくないのでは? 1話かぎりの登場だったが、忘れられなくなるキャラクターが誕生した。
■ もはやAIが描いたかと…似すぎて騒然!
3人目に紹介したいのは、『連続ドラマW』版の第8話「沈黙のコタン」に登場した、凄腕の贋作師・熊岸長庵だ。刺青墨人皮に“にせもの”が紛れていることが発覚し、杉元らはその“見分け方”の教えてもらうべく熊岸に接触する。
熊岸を演じたのは、周防正行、井筒和幸、堤幸彦など名だたる監督に重宝される名バイプレイヤーの徳井優だ。中高年には「サカイ引越センター」のCMでその名前を覚えている人も多いのではないか。
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映画『ゴールデンカムイ』は2月20日21時、ドラマ『ゴールデンカムイ 北海道刺青囚人争奪編』特別編集版は2月27日21時、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて放送。

