
個人向け国債の変動タイプは、市場金利に応じて半年ごとに金利が見直されるもの。固定タイプは、購入時に決まった金利が満期まで変わらないものです。
現状(2026年3月現在)は、「固定5年」の金利が最も高くなっていますが、単に今、金利が高いものを選べばいいのでしょうか? それとも、期間が短いほうが安心なのでしょうか。
経済ジャーナリストでAll Aboutマネーガイドの酒井富士子さんに、賢い選び方を教えてもらいました。
金利だけで選ぶのではなく「お金の使い道」から逆算する
どの国債が一番おトクかを考える前に、まずはそのお金を「いつ使う予定なのか」をはっきりさせてみてください。個人向け国債は、そのお金の使い道(出口)に合わせて選ぶのが、最も賢い方法です。|
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この場合、中学1年時点から毎年、固定5年をコツコツ購入していくのがおすすめです。5年後からそれぞれが確実に満期を迎え、金利も確定した状態で手元に戻ってきます。塾代や学費の準備として万全です。
今の「固定5年」は金利が1.58%(税引き前※2026年3月募集時)と高水準で、定期預金よりも有利な置き場所になります。
こうした使う時期が決まっているお金には、金利が確定している「固定5年」が向いています。
一方で、10年後くらいに家の外壁を塗り替えたいな、といった少し先の大きな出費。これには「変動10年」がぴったりです。
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金利上昇局面は、迷ったら変動10年を
特に具体的な予定はないけれど、銀行に預けっぱなしにするのはもったいない……という場合も、基本は「変動10年」でいいでしょう。購入(発行)から1年経てばいつでも中途換金(※)できますから、有利な場所に置いておき、金利が上がればラッキーというスタンスで持っておくのが正解です。金利がいいからという理由だけで、無理に期間が長いものを選ぶ必要はありません。
大事なのは、自分のライフイベントに合わせて「これは5年後の教育費」「これは10年後のリフォーム代」と、目的別に引き出しを分けておくこと。
そうすることで、いざというときに「お金が足りない!」と慌てずに済みますし、投資のような価格変動リスクは基本的にありません。
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若いうちは運用できる期間が長く取れるため、多少の値動きがあっても時間を味方につけて資産を増やしていけるので、まずはNISAでの運用を優先してもよいでしょう。
※換金時に、直近2回分の利子相当額が差し引かれる(中途換金調整額)というルールはありますが、受け取った利子を戻すだけなので、預けた元本そのものが減ってしまう心配はありません。
文:酒井 富士子(経済ジャーナリスト)
「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長歴任後、リクルートに転職し、定年あるじゃん、あるじゃん投資BOOK等の立ち上げ・編集に関わる。2006年にお金専門の制作プロダクション「回遊舎」を創業。「ポイ活」の専門家としても情報発信を行う。
(文:酒井 富士子(経済ジャーナリスト))

