「すぐ辞めるのは甘え」と耐えた結果…新入社員が1ヶ月で退職を決意した“友人からの一言”

1

2026年04月12日 16:00  日刊SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊SPA!

※画像はイメージです。 
画像生成にAIを利用しています
 新年度のたびに話題に上がる「新入社員の早期退職」。近年は、入社から間もなく職場を離れるケースも珍しくなくなっている。働き方や価値観が多様化する中で、その決断の背景も一様ではないようだ。
 今回は、入社後すぐに退職を決めたという2人のエピソードを紹介する。

◆感動するはずの映像で…涙が止まらなくなった

 山本綾香さん(仮名・30代)は、新卒で結婚式場に就職。特別な一日を支える仕事にやりがいを感じていたが、現実は想像以上に厳しかった。

「気づけば、始発で出勤して終電で帰る生活が続いていました。体力的にもかなりきつかったですね」

 業務に追われる日々の中で、「この仕事は自分に向いていないのではないか」と感じるようになったという。そんな中、“ある出来事”が転機となった。

「結婚式のエンドロールで、新郎新婦の思い出の写真が流れていました。会場では感動して涙を流している人も多かったんです」

 そのとき、山本さん自身も涙が止まらなくなった。

「周りからは、“感動して泣いている”ように見えたと思います。でも実際は、仕事のつらさや疲れが一気にあふれて泣いていました」

 自分でも理由が分からないまま、感情があふれ出た瞬間だったようだ。

◆高尾山の頂上で「辞めよう」と決めた

 その後、山本さんは上司に「少し壁にぶつかってしまったので、富士山に登ってきてもいいですか?」と相談した。

 当時は気持ちを整理するために「何か大きいことをしたい」と考えていたという。しかし、富士山は時期的に登れないとわかり、「それなら高尾山に登ります」と言い直した。

「ひとりで山を登りながら、ずっと仕事のことを考えていました」

 歩き続けるうちに、気持ちは少しずつ整理されていったようだ。そして、高尾山の山頂に着く頃には、結論ははっきりしていた。

「『やっぱり、この仕事を続けるのは難しいかもしれない……』と思い、辞めようという気持ちになっていました。不思議とスッキリしていたのを覚えています」

 山を下りてすぐ、上司に電話をかけて「高尾山に登ってみましたが、やはり辞めさせてください!」と伝えたという。

 退職日までは出勤を続けたが、つらかった原因は仕事内容というよりも、長時間勤務による体力的な負担だった。それがやがて、精神面にも影響を与えたのだ。

 幸せの場を支える仕事と、自分自身の状態とのギャップ。その違和感が、少しずつ積み重なっていったようだ。

◆「辞めるのは甘え」と思いながら続けていた仕事

 中村里奈さん(仮名・20代)は、新卒で入社した会社を約1か月で退職した。大手保険会社の営業職として働き始めたが、「社会人になるのは、こんなにも大変なのか」と感じたという。

「入社前は『ここで頑張ろう』と思っていたんですが、実際はかなり厳しい環境でした」

 社内には同期はおらず、入社直後から他の社員と同じ水準の成果を求められた。仕事を覚えるだけでも精一杯な状態にもかかわらず、ベテランと同じノルマを課せられたそうだ。

 さらに、女性同士で成績を競い合う環境もプレッシャーになっていた。

「数字が張り出されるたびに、周りと比べてしまうんです。『どうして、自分だけできないんだろう』と感じることが増えていきました」

 土日も資格の勉強や準備に追われ、気づけば休みの日でも仕事のことが頭から離れなかった。

「カレンダーを見て『また月曜日が来る』と思うと、気持ちが重くなっていました」

 それでも当時は「すぐ辞めるのは甘え」という考えが強かったという。何があっても“2年”は続けようと自分に言い聞かせていたそうだ。

◆「辞めてもいい」のひと言で気持ちが軽くなった

 しかし、次第に体調にも変化が表れた。

「朝になると気持ちが重くて、会社のことを考えるだけで不安になっていました」

 そんなとき、友人に今の状況を打ち明けると「辞めたいんなら辞めていいじゃん」と言われたという。そのひと言で「辞めてもいいんだ」と思えた中村さんは、初めて自分の状況を冷静に見られるようになり、その2日後に退職を決意した。

 入社してわずか1か月だった。

「当時は『すぐに辞めてしまった……』という思いもありましたけど、今は受け止め方が変わりました。あのときの決断は、自分にとって必要だったと思っています」

 そして中村さんは現在、ベビーシッターとして働いているとのことで、最後に「自分の合う環境で働くことの大切さを実感しました」と明るく話した。

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

このニュースに関するつぶやき

  • ま、即戦力を求めている会社なら、役立たずは辞めてもらった方がよいとの考えなのだと思う。でも辞める方は、次の仕事を決めてから辞めた方がいいよ。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

アクセス数ランキング

一覧へ

話題数ランキング

一覧へ

前日のランキングへ

ニュース設定