夫70歳・妻63歳。扶養範囲内(年収100万円)で働いていましたが物価高になり、扶養を抜けて働きたいです

0

2026年04月29日 20:30  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、扶養内で働いていた人が扶養を外れて働く場合、年収はいくらまでなら損をしにくいのかについて解説します。※サムネイル画像:PIXTA
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、扶養内で働いていた人が扶養を外れて働く場合、年収はいくらまでなら損をしにくいのかについて解説します。

Q:扶養範囲内の年収100万円で働いていましたが物価高になり、扶養を抜けて働こうと考えております

今回はAll About編集部が設定したケーススタディーに対して回答いただきます。

「夫70歳、妻63歳です。これまで扶養の範囲内(年収100万円程度)で働いていましたが、物価高の影響もあり、扶養を外れて働こうと考えています。年間いくらまで働けば損をしないのでしょうか?」

A:目安として、年収160万円以下であれば税制面で有利に働きやすいですが、社会保険も踏まえて働き方を考える必要があります

まずこのケースは夫が70歳ということなので、夫は年金受給者、妻は年金を受給していないご夫婦だと思います。年金受給者同士の場合、配偶者の扶養条件は、現役世代とは変わることがあるので、妻が65歳になったのを境に、そこは整理が必要です。ここでの説明は、夫の年金受給額210万円、他の収入はないとします。

まず税金面です。妻のパート収入が年収160万円以下であれば、本人に大きな所得税負担は生じにくく、夫にも配偶者控除または配偶者特別控除(最大38万円)が適用されます。税制面だけを考えると、年収160万円程度までは比較的有利に働きやすいといえます(※2026年11月まで適用の税制を前提)。

次に社会保険です。勤務先の従業員数が51人以上の場合、週20時間以上働くと社会保険(厚生年金・健康保険)に加入することになり、夫の扶養から外れます。年収の目安としては、おおむね106万円を超えるとこの条件に該当するケースが多くなります。

そのため、年収100万円前後から働き方を変えると、社会保険料の負担が発生し、一時的に手取りが減る「逆転現象」が起きる可能性があります。一般的には、年収125万円程度を超えると、この逆転は解消されやすいとされています。

まとめますと、社会保険、税金の両面から考えて、年収160万円を超えない年収で働くのが1つの答えと考えられます。

文:酒井 富士子(経済ジャーナリスト)
「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長歴任後、リクルートに転職し、定年あるじゃん、あるじゃん投資BOOK等の立ち上げ・編集に関わる。2006年にお金専門の制作プロダクション「回遊舎」を創業。「ポイ活」の専門家としても情報発信を行う。
(文:酒井 富士子(経済ジャーナリスト))

    アクセス数ランキング

    一覧へ

    話題数ランキング

    一覧へ

    前日のランキングへ

    ニュース設定