アクシデント乱発。SC4回のサバイバルを制したステンスホーンが初優勝/FIA F2第3戦レース2

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2026年05月25日 02:30  AUTOSPORT web

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2026年FIA F2第3戦モントリオール マルティニウス・ステンスホーン(ロダン・モータースポーツ)
 現地時間5月24日(日)、2026年FIA F2第3戦のフィーチャーレース(決勝レース2)が、カナダ・モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで行われ、マルティニウス・ステンスホーン(ロダン・モータースポーツ)がFIA F2初優勝を飾った。宮田莉朋(ハイテック/TGR-DC)は最終盤のアクシデントでチェッカーならず、完走扱いの16位となった。

 日曜日のモントリオールは曇天に覆われ、事前に降った小雨の影響でコースの一部は濡れていたものの全車がドライタイヤを装着。序盤のセーフティカー(SC)導入の可能性が高いと予想し、21台中18台がオプションタイヤ(スーパーソフトタイヤ)をチョイスした。

 気温12度、路面温度18度、湿度71パーセントというコンディションのなか、日本時間25日1時5分(現地時間24日12時5分)開始のフォーメーションラップを経て、タイヤ交換義務を有する39周もしくは60分+1周のフィーチャーレースはスタートを迎えた。

 抜群の蹴り出しを見せたのはフロントロウスタートのニコラ・ツォロフ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)だった。ツォロフはターン1のアウトからポールシッターのローレンス・ファン・ホーペン(トライデント)をオーバーテイク。ただ、ターン2立ち上がりで再びファン・ホーペンがツォロフを抜き返し、首位を奪還する。

 ファン・ホーペン、ツォロフに続き、3番グリッドスタートのステンスホーンが3番手、そして8番グリッドからジャンプアップしたラファエル・ヴィラゴメス(VAR)が4番手というオーダーでオープニングラップを終えた。

 しかし、まだ序盤の4周目の最終シケインで首位ファン・ホーペンがバランスを崩し、アウト側の通称“チャンピオンズ・ウォール”にクラッシュ。幸いすぐ後ろにいたツォロフは避けることが叶った。ファン・ホーペンは悔しいリタイアとなり、5周目よりSC導入となる。

 レースは8周目に再開されると、首位ツォロフはハイペースで後続とのギャップを広げにかかる。そんななか、このリスタートのタイミングでエマーソン・フィッティパルディJr.(AIXレーシング)がオプションタイヤからプライムタイヤ(ソフトタイヤ)に履き替えた。その直後、フィッティパルディJr.はピットレーン出口先のターン2でクラッシュ。直後、彼はチームに「クラッシュした。グリップがない」と無線を飛ばした。

 これで2度目のSC導入となった9周目終わりに首位ツォロフを筆頭に、オプションタイヤを履く上位勢がピットインしプライムタイヤに交換。首位のツォロフ、2番手ステンスホーンは無事にタイヤを履き替えるが、3番手争いを展開していたヴィラゴメスとジョン・ベネット(トライデント)がピットレーンで接触。このアクシデントで、ベネットはリタイアとなった。

 この2度目のSC中に4台がステイし、ロマン・ビリンスキー(ダムス・ルーカスオイル/オプションスタート)、コルトン・ハータ(ハイテック/キャデラックF1テストドライバー/プライムスタート)、クッシュ・マイニ(ARTグランプリ/アルピーヌ育成/オプションスタート)、マリ・ボヤ(プレマ・レーシング/アストンマーティン育成/オプションスタート)、ツォロフ(交換済み)、ステンスホーン(交換済み)、ヴィラゴメス(交換済み)というオーダーで13周目に再びリスタートを迎えた。

 フレッシュなタイヤに替えたツォロフはターン1からボヤに仕掛ける。しかしツォロフはボヤを攻略できず、ターン2でアウト側に膨らんだ隙にステンスホーンがツォロフをパス。タイヤ交換組のトップが入れ替わった。

 さらに、ツォロフを追うステイ組マイニのポジション争いが白熱するなか、14周目の最終シケインへのブレーキングでマイニがツォロフに追突。前戦マイアミ終了時点でポイントリーダーだったツォロフは最後方までポジションを下げる事態となった。

 17周目にはラファエル・カマラ(インビクタ・レーシング/フェラーリ育成)がターン1でヴィラゴメスをオーバーテイクし、タイヤ交換組2番手に浮上する。サイド・バイ・サイドで順位が入れ替わる最中、ヴィラゴメスの左フロントタイヤとカマラの右リヤタイヤが接触。これでヴィラゴメスの左フロントの足回りがダメージを負い、ヴィラゴメスはレースを終えた。

 サバイバルレースの様相を呈するなか、19周目にはステイ組首位のビリンスキーがターン10を曲がりきれず、その隙にタイヤ交換組首位のステンスホーンがラップリーダーとなる。

 ビリンスキーとハータというステイ組がサイド・バイ・サイドの2番手争いを続け、その間にステンスホーンは後続とのギャップを一気に広げて単独走行に。その後、ビリンスキーとハータをパスしたタイヤ交換組2番手のディーノ・ベガノビッチ(ダムス・ルーカスオイル/フェラーリ育成)が見た目上2位に浮上したころには、ステンスホーンとのギャップは2秒以上開いていた。

 23周目、タイヤ交換組3番手のカマラがターン2でビリンスキー(ステイ組)に仕掛けたが、カマラは無理な飛び込みからビリンスキーに接触した挙句スピンを喫し、最後尾の17番手までポジションダウンする。

 カマラに代わって3番手に浮上したのは前戦週露湯時点でランキング2位のガブリエレ・ミニ(MPモータースポーツ/アルピーヌ育成)。ただ、ミニの背後にはアレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/アルピーヌ育成)がつけており、ダンは25周目のターン10でミニをパスし3番手に浮上する。

 26周目、7番手までポジションを上げていた宮田だったがジョシュア・(インビクタ・レーシング)の追突を受けてスピンを喫し、15番手までポジションを大きく下げた。また、27周目には2番手を走行していたベガノビッチがコースサイドにマシンを止めリタイア。これで3度目のSC導入となる。

 このSC中にステイ組の2台がタイヤを替えたことで上位オーダーは、首位ステンスホーン、2番手ダン、3番手ミニ、4番手マイニ(ステイ組)、5番手デュルクセン、6番手ツォロフ、7番手セバスチャン・モントーヤ(プレマ・レーシング)、8番手キアン・シールズ(AIXレーシング)、9番手ニコラス・バローネ(VAR)、10番手オリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ)、11番手宮田となり、34周目に残り6周で最後のリスタートを迎えた。

 ステイ組のマイニのタイヤはすでに限界を迎えており、リスタート早々にデュルクセンが4番手、ツォロフが5番手に浮上。マイニは34周目終わりにピットレーンに滑り込んだ。

 そんななか、35周目のターン11で宮田とゲーテが接触。激しいダメージを負ったゲーテはその場でリタイアとなり、宮田はピットレーンまで自走で戻り、そこでレースを終えた。これで4度目のSC導入となったが、度重なるSC導入でレース開始から60分を過ぎていた。SC導入のまま迎えた37周目がファイナルラップとなり、そのままチェッカーを迎えた。

 ノルウェー出身の20歳。昨年までマクラーレンの育成プログラムに所属しながらも、今季は育成無所属となっていたステンスホーンがFIA F2フル参戦1年目で初優勝。2位にダンが続き、元マクラーレン育成コンビのロダン勢がワンツーを飾った。3位はミニ。デュルクセンは4番手でチェッカーを迎えたが、宮田への追突に伴う10秒のタイムペナルティで12位まで後退した。

 序盤に後退したツォロフは4位まで挽回。19番グリッドスタートのコルトン・ハータ(ハイテック/キャデラックF1テストドライバー)はサバイバル戦を生き残り8位、貴重なポイントを持ち帰った。宮田はチェッカーならずも、完走扱いの16位となった。

 次戦となる第4戦は、6月4〜7日にモナコのモンテカルロ市街地サーキットで開催される。


■2026年FIA F2第3戦モントリオール フィーチャーレース暫定結果



Pos./No./Driver/Team/Time/Gap
1/14/M.ステンスホーン/ロダン・モータースポーツ/1h03'08.023
2/15/A.ダン/ロダン・モータースポーツ/1.077
3/9/G.ミニ/MPモータースポーツ/1.313
4/6/N.ツォロフ/カンポス・レーシング/1.859
5/11/S.モントーヤ/プレマ・レーシング/2.061
6/21/C.シールズ/AIXレーシング/2.442
7/22/N.バローネ/VAR/2.666
8/4/C.ハータ/ハイテック/5.346
9/12/M.ボヤ/プレマ・レーシング/5.694
10/16/K.マイニ/ARTグランプリ/7.377
11/5/N.レオン/カンポス・レーシング/8.560
12/2/J.デュルクセン/インビクタ・レーシング/11.590
13/8/R.ビリンスキー/ダムス・ルーカスオイル/15.539
14/1/R.カマラ/インビクタ・レーシング/3Laps
15/10/O.ゲーテ/MPモータースポーツ/DNF
16/3/宮田莉朋/ハイテック/DNF
-/7/D.ベガノビッチ/ダムス・ルーカスオイル/DNF
-/23/R.ヴィラゴメス/VAR/DNF
-/25/J.ベネット/トライデント/DNF
-/20/E.フィッティパルディJr./AIXレーシング/DNF
-/24/L.ファン・ホーペン/トライデント/DNF



・ファステストラップ(全体&得点対象):ニコラス・バローネ(VAR):1分24秒394(19/37) 186.027km/h


・ペナルティ:


ラファエル・カマラ(インビクタ・レーシング/フェラーリ育成):5秒タイムペナルティ(接触要因)


ノエル・レオン(カンポス・レーシング):5秒タイムペナルティ(ピットレーン速度超過)


ジョシュア・デュルクセン(インビクタ・レーシング):10秒タイムペナルティ(接触要因)


ロマン・ビリンスキー(ダムス・ルーカスオイル):10秒タイムペナルティ(トラックリミット違反によるアドバンテージ獲得)

[オートスポーツweb 2026年05月25日]

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