
見やすく、分かりやすく、スタイリッシュに。そんなプレゼン資料づくりの常識に、全力で背を向ける大会が始まっています。
求められるのは、全国でも指折りの「ダサいスライド」。原色、枠線、謎の立体感……かつてPowerPointとともに青春を過ごした“古の資料作成民”なら、思わず懐かしさでめまいがしてしまいそうです。
株式会社サポーターズが、日本最大級の学生向けテックカンファレンス「技育祭2026【秋】」の特別企画として開催しているのが、その名も「ダサいスライド全国大会 in 技育祭」です。
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参加者に課せられるお題は、「技育祭」を紹介するスライドを1枚作ること。
ただし、普通に格好よく仕上げてはいけません。
特設ページに用意された3種類の公式テンプレートから1つを選び、それを「あえて“最凶にダサい”スライド」へと仕上げます。つまり、スタイリッシュなものを、己の技術とセンスを総動員して台無しにするという、なかなか倒錯した競技です。
そして、ここからが古のPowerPoint使いたちにとって見逃せないところ。
大会の参考資料として紹介されているのは、技術系YouTuber「ラムダ技術部」さんが2026年6月に公開した動画「ダサいスライドを作る方法」。
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そこで取り上げられている手法を見てみると、「眼を攻撃する」「情報量を増やす」「群化を破壊する」という3つのポイントを軸に「派手な色を使う」「過剰な装飾」「整列しない」「不必要な枠線」、さらにはゴテゴテの3Dグラフなど、見ているだけで“あの頃”の記憶がよみがえってきそうな技が並んでいます。
ここまで来ると、封印されし古の呪文「WordArt」を唱えたくなるところですが、実は単に古い機能を盛ればいい、というほど話は簡単ではなさそうです。
考えてみれば、何も考えずに作った結果としてダサくなることと、「これはダサい」と分かったうえで意図的に作ることは、似ているようでまったく別物。
整列されたものをあえて崩す。色数をあえて増やす。必要のない場所をあえて飾る。
「なぜ見やすいのか」「なぜ格好よく見えるのか」をある程度理解していなければ、その逆を狙って作るのも案外難しいものです。
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実際、主催するサポーターズも「技育祭2026【秋】」自体のテーマとして、技術力だけでなく、自らの考えを他者へ伝える「アウトプット力」や「表現力」を重視していると説明。あえてスタイリッシュなスライドをダサくするという逆説的なテーマを通じ、型破りな発想力や技術への偏愛、ユーモアを表現する場にしたいとしています。
ただの悪ふざけに見えて、意外と奥が深い「ダサいスライド」。
応募できるのは、ITエンジニア職での就職を考えている学生で、学年は不問。
残念ながら、WordArt全盛期を知る“古の資料作成民”は、今回は指をくわえて見守る側となりそうです。エントリー期間は9月11日までとなっています。
受賞者は、10月11日に開催される「技育祭2026【秋】」の本番ステージで、ラムダ技術部さんとともに登壇する権利を獲得できます。
令和の世に、原色と3Dと過剰装飾が再び舞う……。古の資料作成術を知る者としては、作品を見るだけでもちょっと楽しみです。
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