殺人罪、「未遂」も時効撤廃を=愛知の被害者家族が活動―「死んだ方がよかったか」

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2026年09月07日 07:32  時事通信社

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時事通信社

2002年に起きた強盗殺人未遂事件で四肢まひとなり、車椅子生活を送る安田好孝さん=6月18日、愛知県
 2010年の刑法と刑事訴訟法の改正で、殺人などの重大犯罪では公訴時効が撤廃された。しかし、「未遂」は適用対象外で、02年の名古屋市の強盗殺人未遂事件も未解決のまま15年が過ぎ、時効が成立した。「俺は死んだ方がよかったのか」。重い障害が残った男性と家族は、現在も時効撤廃の活動を続けている。

 ◇車椅子生活に

 事件は02年11月18日、名古屋市中区のパチンコ店駐車場で発生。2人組の男が集金に来た警備会社の警備員2人に発砲し、同店などの売上金計約870万円が入ったバッグ4個を奪って逃げた。

 安田好孝さん(61)=愛知県=は首と足を撃たれ、脇腹も刺された。一命は取り留めたが、頸髄(けいずい)損傷による四肢まひで車いす生活となり、入浴や排便は妻いずみさん(57)の介助が不可欠だ。汗が出なくなって皮膚の病気で入院したほか、手に激痛が走り、急に呼吸が苦しくなることも。「体調は年々悪化している」と訴える。

 ◇誤った説明

 愛知県警が捜査したが犯人の特定には至らず、17年11月に時効が成立した。しかし、10年の法改正時には、担当刑事から「安田さんの事件も時効は撤廃される」と説明を受けていた。

 16年になって「時効まであと1年なので証拠品を返したい」と連絡を受け、初めて対象外だったと知り、衝撃を受けた。

 県警は当初の誤った説明を認めて謝罪したものの、「殺されていないから時効がある。できることは何もない」と突き放した対応だった。安田さんは「俺は死んだ方がよかったのか」と憤る。

 ◇「逃げ得許さず」

 法改正時の国会審議では「人を死亡させた犯罪以外についても、時効を含めた処罰の在り方をさらに検討する」よう政府に求める付帯決議がなされた。ただ、16年たった現在でも時効撤廃の対象拡大に向けた具体的な検討は行われていない。

 いずみさんは生死で線引きする現行制度に納得できず、重い障害を負った殺人未遂事件などでの時効撤廃を求めて活動を開始。国会には17年から請願書を提出している。「審査未了」の扱いが続くが、「諦められない。小さな声だが国に届けたい」と力を込める。

 埼玉県熊谷市で09年に小学生が亡くなったひき逃げ事件では、遺族の訴えを受けた県議会が、死亡ひき逃げでの時効撤廃を国に求める意見書を22年に採択した。

 この動きを知ったいずみさんは、愛知県議会に意見書の採択を要請。当初は相手にされなかったというが、地元紙の報道などをきっかけに、昨年に全会一致で採択された。

 殺人事件の遺族らでつくる「宙の会」とも連携し、今年3月には殺人未遂と死亡ひき逃げでも時効を撤廃するよう、国に陳情する方針を決めた。いずみさんは「逃げ得を許さない社会が理想だ。私たちのように時効で悔しい思いをする人が減ってほしい」と訴える。 

拳銃で撃たれた痕を見せる安田好孝さん=6月18日、愛知県
拳銃で撃たれた痕を見せる安田好孝さん=6月18日、愛知県


殺人未遂事件などでの時効撤廃を求める安田いずみさん=6月18日、愛知県
殺人未遂事件などでの時効撤廃を求める安田いずみさん=6月18日、愛知県

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  • 時効を必要とする理由が無いのなら、時効を撤廃しても構わないよね。何が何でも時効を残さなきゃいけない理由が何かある?
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