「ちゃんと防災」がしんどい人へ 生成AIと始める、無理のない「ゆるっと」防災対策 予測できない災害。備えが必要だということはわかっているけれど、「防災対策をしなければ」と思うほど、なんだか気が重くなってしまうことはありませんか。何を用意すればいいのか、自分の暮らしには何が必要なのか、考えるだけで気が滅入ってしまうということも。そんなときは、生成AIに相談してみるのもひとつの方法です。今回は、無料版の生成AIを「防災の相談相手」として活用するアイデアをご紹介します(フリーライター・仙水ろっか)。
その他の画像はこちら●今年の夏、災害を身近に感じた人も多いはず
今年は、大雨や地震など災害を身近に感じる機会が多い夏でした。7月末に発生した令和8年熊本地震や、8月には千葉県でも記録的な豪雨による浸水被害が発生しています。
筆者自身も、7月半ばに実家近くで大雨に見舞われ、眠れない夜を過ごしました。いざ災害に直面すると、平常心を保つのは難しいもの。災害は予測できないからこそ、普段からの備えが重要です。
……とはいえ、防災対策と聞くと、なかなか腰が重くなってしまうものですよね。
防災グッズを揃え、避難場所や、いざという時の連絡方法を確認して……。必要だということはわかっていても、楽しい作業ではないし、災害について考えることでかえって不安になることもあります。
友だちと「防災対策、どうしてる?」と話すのも少し違うし、家族で真剣に話し合えればいいけれど、つい後回しにしてしまう。そんな人も少なくないのではないでしょうか。
●防災対策は「人によって違う」から難しい
いざ防災対策を始めようとしても、「これさえあればOK」という正解があるわけではないのも難しいところです。
住んでいる地域や家族構成、住まいによって、必要な備えは変わってきます。一人暮らしと子どもがいる家庭ではもちろん、マンションと戸建てでも考えることは違います。
そう考えると、自分に必要な防災対策を一から考えるのは、なかなか大変です。
そこで便利なのがChatGPTやGeminiといった生成AI。「自分の場合、何を備えればいい?」と相談しながら、自分のペースで防災対策を考えることができます。
防災の専門家に個人的な相談をする機会はなかなかないけれど、生成AIなら、初歩的なことでも気兼ねなく聞けます。「こんなこと聞いていいのかな」と遠慮する必要もなし! 質問を重ねながら、自分に必要な備えを整理していくことができますよ。
●実際にAIに「防災の相談」をしてみよう
生成AIを使う場合でも、初めからしっかりした質問を考える必要はありません。例えば、こんな質問から始めてみるのがおすすめ。
「30代、一人暮らしです。マンションの5階に住んでいます。地震と大雨に備えるなら、まず何から始めればいい?」
これだけでも、住居や災害の種類を踏まえた備えについて回答してくれます。「具体的なビジョンが浮かんでいないから、必要な情報があれば聞いてください」と伝えれば、生成AIの側から質問をしてくれます。
また、やりとりが進んだら、内容を一枚の画像にしてもらうとよりわかりやすく整理できます。
自分に合った防災グッズもピックアップ
生成AIを活用して、自分に合った防災グッズを選ぶのもおすすめです。「防災リュックを準備するなら何が必要?」と聞くだけでも十分ですが、自分の暮らしや予算などの条件を伝えれば、より自分に合ったものを考えてもらえます。
「食糧はローリングストックを中心にして、なるべく買い足すものを少なくしたい」
「予算は5000円くらいで、まずマストなアイテムを知りたい」
「ドラッグストアで買えるものを中心にして」
「ネット通販でそろえやすいものにして」
「ペットがいる場合に追加したほうがいいものは?」
防災グッズを揃えるのにも、お金と時間がかかります。ライフスタイルに合った条件を追加していくことで、無理のない備え方を考えやすくなります。
AIから回答をもらったら、「これはどう?」「じゃあ予算を変えたら?」と会話を続けていきましょう。AIを「正解を教えてくれる先生」として使うのではなく、防災について一緒に考えてくれる「相談相手」として使うイメージです。
●「何を買う?」だけじゃない。見落としチェックにも使える
防災グッズのリストを作ったら、さらに「見落とし」がないかチェックしてみるのもおすすめです。
例えば、「私の状況を踏まえて、防災対策で見落としやすいことはある?」と聞いてみる。
すると、食料や水、懐中電灯といった定番の防災グッズだけでなく、普段使っている薬や眼鏡、充電手段、携帯トイレ、現金、季節ごとの暑さ・寒さ対策など、忘れていたものに気づけることがあります。
防災対策は、最初から100点を目指すとかなり大変。まずAIに相談して、必要なものを洗い出し、その中から「今週はこれだけ買っておこう」と少しずつ進めていくのもいいかもしれません。
●無料版でも十分使える! ただし「AIにおまかせ」にはご注意を
こうした相談なら、ChatGPTなどの生成AIの無料版でも十分に試すことができます。ただし、注意したいのは、AIの回答をそのまま防災情報として信じないということ。
生成AIは質問しやすいからこそついつい頼ってしまいたくなりますが、あくまでも彼らができるのは「備え」のサポートまで。
実際に被害が発生している中での「今、避難したほうがいい?」「この避難所は開いている?」といった緊急時の判断や、警報・避難情報、避難所の開設状況などは、生成AIが最新情報を反映しているとは限りません。自治体や気象庁などの公式情報を確認することをお忘れなく。
生成AIに任せるのは、あくまで「自分の場合は何を確認すればいいか」「どんな備えが足りないか」を整理する部分。最終的な判断は、最新の公式情報をもとに行ってくださいね。
●防災を始めるきっかけに、生成AIを
「完璧な防災対策をするぞ!」と考えると、どうしても腰が重たくなるもの。最初から完璧を目指す必要はありませんが、ちょっとした備えが被害の軽減につながる場合もあります。
スキマ時間に、自分の暮らし方や家族構成、住んでいる場所、困っていることを伝えて、AIと一緒に整理していく。まずは「とりあえずAIに聞いてみる」ところから、ゆっくり始めてみてはいかがでしょうか。
※本稿の内容は掲載時点の生成AIサービスの仕様や機能に基づくものであり、掲載後のアップデートにより内容が変更されている可能性があります。