中部電力浜岡原発の(左から)1〜4号機=2015年9月、静岡県御前崎市 中部電力浜岡原発(静岡県)の地震想定に関するデータ不正問題で、同社は14日午前、外部弁護士で構成された調査委員会の報告書を公表した。想定する地震の揺れ(基準地震動)を複数の部署が連絡を取り合いながら過小評価した疑いがあるが、報告書は「中部電経営層が浜岡原発審査のスケジュール遅延を批判、叱責した」とした上で、批判や叱責が原子力土建部の担当者らを不適切な行為へ駆り立てる要因たり得ると認定した。
調査委は、2019年の内部通報に対応しなかった方針を、当時社長の勝野哲会長が報告を受けたと認定。積極的に了承した意図は認定できないが、「より慎重な判断を行うことが望ましかった」とした。林欣吾社長は、データ不正などを踏まえ辞任する方向で調整しており、勝野会長も辞任も視野に検討している。
中部電は浜岡3、4号機再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査で、基準地震動を策定するためのデータを説明と異なる手法で選定。都合の良いデータを選びながら、妥当な手法で行ったかのように装っていた。不正には同社の原子力土建部や原子力部の部署が関わっていた。
また、規制委事務局の原子力規制庁が外部通報をきっかけに問題を把握し、中部電と面談を開始した昨年5月以降、同社は都合良く選んだデータを上書きするなど不正隠しの疑いがある行為に及んだことも判明している。